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ロボット特区×リニアの可能性、「T-LOGI相模原」(仮称)が示す最新像

相模原物流に熱視線、東京建物12月完成へ

2025年2月14日 (金)

イベントLOGISTICS TODAYが2月14日に開催したオンラインイベント「相模原エリアの物流ポテンシャルを徹底分析」のアーカイブ配信が決定!申込者全員に特典としてオリジナルレポートのプレゼントもありますので、ぜひお申し込みください。

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※以下、イベント当日のレポートです。

LOGISTICS TODAYは14日、オンラインイベント「相模原エリアの物流ポテンシャルを徹底分析」を配信した。大阪府茨木市、茨城県つくばみらい市に続く地域特集の第3弾として行われた今回のセミナーでは、前半でイデアロジー社長兼CEOの坂本哲朗氏が相模原市の立地特性や人口・雇用動向、倉庫マーケットの現状を詳細に解説。後半では東京建物ロジスティクス事業部の水谷壮志氏とアレン・マイケル氏が、新たな大型物流施設「T-LOGI相模原」(仮称)の具体像を提示した。

(左から)LOGISTICS TODAYの赤澤祐介編集長、東京建物の水谷壮志氏とアレン・マイケル氏

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相模原市が持つ“ロボットの街”としての潜在力

坂本氏はまず、相模原市が横浜・川崎に続く神奈川県第3の政令指定都市であることに触れたうえで、「2014年まで高速道路が通っていなかったが、圏央道の開通後は東名や中央道へのアクセスが大幅に改善された」と指摘する。さらには横浜港や東京港までの距離もほど良く、輸出入貨物にも対応しやすいと評価。

▲イデアロジー社長兼CEOの坂本哲郎氏

一方で、市内はもともと製造業が盛んで、近年はロボット産業特区としても注目を集める。軍需産業を源流とするモノづくりの歴史があり、坂本氏は「ロボット関連企業が60社ほど集積し、自治体の支援も手厚い。労働力不足が深刻化する物流業界にとって、先端技術を活用しやすい土壌が魅力」と説く。さらに30年代前半に橋本駅へ開業が見込まれるリニア中央新幹線の存在が、人や企業を呼び込む重要な要素になると展望した。

物流施設の開発動向、賃料は4000円台後半が中心に

10年代以降、相模原市では大手デベロッパーが相次いで大型倉庫を供給し、13年前後から一気に開発熱が高まった。21年には「GLP ALFALINK(アルファリンク)相模原」が19万坪超で完成し、同エリアが一躍脚光を浴びることに。供給は増えたものの、需要も堅調で空室率は比較的低水準を維持している。

坂本氏によると、相模原市内の募集賃料は4000円台後半が中心で、成約賃料もほぼ同水準で推移。全国的に建築単価や人件費が上がるなか、今後も賃料はやや上振れする可能性があるという。ただ、雇用環境でみれば周辺他市より平均時給がわずかに低めに収まっており、「人件費コストを抑えつつ広域配送を狙う企業にとって、相模原は依然として魅力的な候補地」と強調した。

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東京建物が新たに投入する「T-LOGI相模原」(仮称)の全貌

後半で登壇した東京建物ロジスティクス事業部の水谷氏・アレン氏は、同社がことし12月の竣工を予定する「T-LOGI相模原」(仮称)を紹介した。延床面積は2万8800坪、地上5階建てのスロープ型で、1階には“平屋使い”が可能な大型区画を用意。2階と4階、3階と5階のメゾネット仕様も含め、保管型から高頻度出荷対応型まで幅広く使える柔軟性が特長だ。水谷氏は「東京建物はマンションやオフィス開発で129年の実績がある。物流事業は後発だが、初号物件の『T-LOGI久喜』(20年完成)の開発から短い期間でもお客様の要望を丁寧に吸い上げ、施設づくりに生かす姿勢が強み」とアピール。「T-LOGI相模原」(仮称)では従業員用ラウンジを複数階に分散配置し、5階にはテラスを設置。無人コンビニの導入も検討中で、「働きやすい環境こそが人材確保と定着率向上に直結する」と強調する。さらにアレン氏は「竣工前の今なら一部空調や冷凍冷蔵、ロボット導入を見据えた設備追加など、可能な限りカスタマイズに応じる」と述べ、24年問題対応などを見据えて稼働効率を重視する企業の要望に柔軟対応できる点を訴えた。


▲(左から)東京建物ロジスティクス事業部の水谷壮志氏、アレン・マイケル氏

リニア開業を見据えた先行投資の有力候補

坂本氏は「相模原が物流拠点として有力なのは、神奈川唯一のリニア駅となる橋本駅周辺の再開発や人口流入が期待されるため」と再度強調する。圏央道を介した広域配送網や製造業集積、ロボット産業への行政支援など、他エリアとの差別化ポイントも多く、「今後さらに大規模物流需要の伸びが見込めるエリアだ」と展望。東京建物の新拠点「T-LOGI相模原」(仮称)は、こうしたロボット特区とリニア新駅の追い風を背景に、市場からの視線が集まっている。多様な区画設定と就労者目線の充実した設備が際立ち、広範囲の物流オペレーションや労働環境改善に応える“次世代型”施設といえるだろう。橋本駅開業による立地メリットが鮮明化する30年代を見据え、相模原への先行投資を検討する企業にとって、同施設は大きな選択肢となりそうだ。

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