行政・団体国土交通省は7日、中国の浙江省杭州市で2日から3日にかけて開催された「日中韓物流発展フォーラム」で、「北東アジア物流情報サービスネットワーク(NEAL-NET)」の協力について覚書(MOU)に署名し、NEAL-NET協議会を開催したと発表した。
同フォーラムは、北東アジアの物流分野で協力・連携を推進する狙いで、5月の第3回日中韓物流大臣会合で開催に合意した。日本からは、染矢隆一大臣官房技術総括審議官ほか、政府関係者、民間物流企業、有識者ら約65人が出席した。フォーラムでは北東アジア物流情報サービスネットワークの構築、日中韓シームレス物流システムの実現、環境にやさしい物流システムの構築、安全で効率的な物流の両立――といったテーマで、日中韓の物流関係者が20の講演を行った。
覚書を交わした「北東アジア物流情報サービスネットワーク(NEAL-NET)」は、3国の物流関連情報を共有する目的で物流情報の交換の仕組みや標準化を研究し、インターネットによる物流情報システムを構築する取り組み。物流情報の交換・共有、技術協力に関する、多国間の非営利の協力メカニズムとして、物流情報プラットフォームの相互接続や基本的な情報交換に関する標準化により、北東アジアでの物流の情報化の水準を向上させる狙い。
署名後に開催された協議会の初会合には、中国側の協議会メンバーのほか、日韓の政府関係者らが参加。国際コンテナ物流に関連する貨物情報の可視化といった物流情報の共有化のニーズについて、3国間で確認するとともに、当面は船舶動静情報や港湾間でのコンテナステータス情報の共有に向けて、3国で取り組むことを決めた。