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ドローン衝突回避システム、日本主導で国際規格発行

2025年5月8日 (木)

認証・表彰経済産業省や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などは8日、NEDOが民間企業4社と研究開発を進めてきた無人航空機衝突回避システムが先月25日付けで国際標準化機構(ISO)から国際規格「ISO15964」として発行されたと発表した。衝突を回避するためドローンなど無人航空機に搭載されるレーダーや光学センサーについて、各機器の役割や探知・認識距離などの要求事項を規定している。

▲NEDO DRESSプロジェクトで開発したセンサーの例(出所:経済産業省)

経済産業省は、国内外での幅広いドローンの利活用の実現に向け、無人航空機の衝突回避に関する国際標準提案の支援に取り組んできた。2017年からはNEDOが日本無線や日本アビオニクス、ACSL、三菱総合研究所の4社とともに、技術開発や実証実験に取り組み、標準化を進めてきた。

同省はNEDOなどの成果をもとに23年10月、無人航空機の運航手順の規格(ISO 21384-3:2023)の改正を提案したほか、昨年4月には、無人航空機の衝突回避に関する技術報告書(ISO/TR 23267)を日本主導で提案し、公開が決まった。

新たに発行されたISO 15964は、無人航空機の基本的な衝突回避手順「対象物の探知」「ターゲットの認識」「回避機動」「回避結果の確認」「元ルートへの復帰」「元ルートでの飛行」を実際に行うための基本アーキテクチャーを規定している。さらに短距離衝突回避システム、中長距離衝突回避システムなどアプリケーションに応じた構成となっており、有人のヘリコプターなどとの衝突回避を想定した中長距離のユースケースへの対応も盛り込んだ。

同省は「規格の発行によって、無人航空機の衝突回避技術の開発の方向性を統一することが可能になるとともに、社会実装に向けた各国の取組が加速し、幅広いサービスの実現につながる」と期待を寄せている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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