拠点・施設東芝は16日、液晶テレビの市場伸長が期待されるアフリカ・中近東地域でのテレビ事業の強化施策として、エジプト国内のトップメーカー「エルアラビ社」と合弁で、新たに液晶テレビの製造会社を設立すると発表した。
アフリカ・中近東地域で初めて、パネル組立工程から完成品までの液晶テレビの生産体制を構築することで、コスト競争力強化を図るとともに、新会社で生産された製品について、エジプト国内を含めた近隣アフリカ・中近東諸国への販売拡大に向け、エルアラビ社との販売合弁会社の体制も強化し、事業規模拡大を図る。
新会社は、同社のテレビ事業の新興国販売戦略の一環として、アフリカ・中近東地域での「地産地消」体制の構築による事業拡大を目的としたもので、アフリカ・中近東地域では最大の液晶テレビ工場になる。現在、同社と技術提携関係にあるエルアラビ社との協業を推進し、地域市場のニーズに基づく液晶テレビを地域内で生産することで、商品力とコスト競争力強化を図り、生産規模も順次拡大し、2013年度に年間200万台を目指す。
また、販売体制は今後、現在エルアラビ社と同社グループの東芝ホームアプライアンスとの共同出資の販売会社である「東芝エルアラビ家電販売社」の白物家電の販売ルートも活用することで、テレビの販売力の向上を図り、11年度にアフリカ・中近東地域でシェア15%を目指す。