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負債額2億円

山栄(石川)の破産手続き開始が決定、TDB調べ

2014年3月27日 (木)

M&A帝国データバンク(TDB)は27日、山栄(石川県金沢市)が今月13日に金沢地裁から破産手続き開始決定を受けたと発表した。破産管財人は、宮西香弁護士(金沢市兼六元町)で、財産状況報告集会期日は6月11日午前10時45分。

同社は、1947年6月創業、79年2月に法人改組した老舗の自転車卸で、運送や商品管理請負なども手掛けていた。北陸3県に営業基盤を保有し、小規模小売店のほか大手量販店を取引先として、最近では97年12月期に3億2200万円の売上高を計上していた。

しかし、廉価な輸入自転車が量販店を中心に大量に販売して急激に「圧倒的なシェア」を握ったことから小規模小売店が減少、商品単価の低迷も加わって同社の売上高は漸減し、05年12月期は2億200万円の売上高にとどまった。さらに、国内自転車メーカーの倒産による商品の滞留やPL法の影響などもあって、自社仕入れ商品の販売が低迷。07年12月期には、過去に仕入れた不良在庫の処分を行い財務面の再構築に取り組んだが、既存の借入が経営を圧迫したことから、 08年6月27日に金沢地裁へ民事再生法の適用を申請し、同年8月12日に再生手続開始決定を受けた。

その後、販路の見直しを図るとともに自社仕入れ商品の扱いを縮小し、メーカー商品や量販店独自商品の保管、運送、組み立て加工、配送、アフターフォローなどの業務請負を強化することで収益性の改善を図り、12年6月20日に再生手続終結を受けたものの、業績低迷から脱せない中で代表の体調不良が重なり、13年10月末までに事業を停止していた。負債は2億円。