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路線連盟調べ

運送会社の「過剰作業で見えないコスト負担」明らかに

2014年10月15日 (水)

ロジスティクス日本路線トラック連盟はこのほど実施した「荷主庭先実態調査」の結果により、輸送事業者の手待ちや付帯作業の状況、これらに関する書面化と料金収受の状況が明らかになった。

調査結果を受け、路線連盟は「輸送時に発生する長時間の手待ちや過剰な付帯作業といった見えないコスト部分をトラック事業者が負担している実態が浮かび上がった」と指摘している。

この調査は、路線連盟が4月から5月にかけて会員事業者、調査協力企業に対してアンケートを実施し、全国180事業所から寄せられた回答票を集計・分析して結果をまとめたもの。

この結果、「60分以上手待ちが発生する割合」は配達時に24.5%、集荷時には7.4%で、配達の際には5-6時間の手待ち発生事例も見られた。

手待ちが発生する業種は多い順に、配達が飲食料品卸売業、各種商品小売業、運輸業、飲食料品小売業。集荷では食料品製造業、運輸業、その他製造業の順となった。

「荷役時間が60分以上」の割合は、配達18.4%、集荷54%。仕分けや検品などの付帯作業が荷役時間を増やす原因にもなっていた。付帯作業は、配達では仕分けが66.1%、検品が66.2%と6割を超えて行われており、集荷では多い順に仕分け52.4%、ラベル貼り37.5%となった。

さらに、自由意見では「時間指定や受付締切、手待ち時間などの時間に関する改善を期待する声」が配達・集荷ともに全体の半数に上った。改善要請が多い業態としては、配達では「配送センター」が51%と半数を超え、集荷でも38.8%となった。路線連盟は「配送センターに関わる改善対策が急がれる」とコメントしている。書面化、料金収受が行われている割合は次の通り。

■書面化、料金収受が行われている割合(%)
運送会社の「過剰作業で見えないコスト負担」明らかに