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IHI、中国ウィソン社向けLNG FSRU用タンクを製作

2015年3月2日 (月)

荷主IHI、中国ウィソン社向けLNG FSRU用タンクを製作IHIは2月27日、中国のEPCコントラクター「ウィソン・ナントンヘビーインダストリー」(ウィソン)向け浮体式LNG受入・再ガス化設備(LNG FSRU)用のIHI-SPBタンクの製作を愛知工場(愛知県知多市)で開始したと発表した。

愛知工場で製作するのは1隻あたりLNG貯蔵容量2万5000立方メート(1万2500立方メートル×2基)のLNG FSRUで、9月に完成し、引き渡す。

製作するタンクはウィソン社がカリブ海向けに受注しているFSRUに搭載されるもので、クリーンエネルギーとして需要が高まるLNGを洋上で貯蔵し、再ガス化して需要地に供給する際の基地として使用される。

洋上で使用されるLNG貯蔵技術にはモス型(ノルウェー)とメンブレン型(フランス)があるが、IHI-SPBタンクはIHIグループが開発した日本独自の技術。

特にタンク内部に隔壁を配置することで、スロッシングと呼ばれるタンク内でのLNGと浮体の同調揺れを発生させないことや、浮体の貨物艙内にタンクを格納できるため甲板上に突起物がなくフラットな上甲板を提供できるといった優位性がある。

IHIでは「甲板上にプラントを設置する必要があり、洋上での長期間の連続使用を求められる浮体式のLNG貯蔵設備にはIHI-SPBタンクの堅牢性が最も適した技術」と説明している。