ロジスティクス三井倉庫ホールディングスが11日に発表した前3月期決算は、ロジスティクスシステム(3PL)事業で大幅な減益となるなど、セグメントごとに濃淡の差がはっきり出た決算となった。航空貨物混載サービスを中心とするグローバルエクスプレス事業で北米西岸の港湾混雑に伴う航空需要を取り込み、全体では11.2%の営業増益となった。
グローバルエクスプレス事業は、下期に入って日本を含むアジアを中心に取扱いが回復し、北米西岸で航空需要が増えたことから、売上が63億1200万円増の294億30百万円、営業利益は14億2600万円増の34億8800万円となった。
3PLによるSCM支援サービスを提供するロジスティクスシステム事業では、大手家電量販店向け3PL業務の受託エリアの拡大に取り組んだものの、1-3月期が消費税増税前駆け込み需要に伴う取扱い拡大があった前の期との比べて8億4700万円の減収となり、利益も5億4700万円減の3億9700万円と半分以下に減少した。
今期は北米で港湾混雑の沈静化に伴う航空需要の減少を織り込み、売上高2100億円(23.2%増)、営業利益60億円(1.8%減)、最終利益は10億円(17.5%減)を見込む。
[三井倉庫ホールディングス]2015年3月期連結決算(単位:百万円)
2015年3月期 | 2014年3月期 | 増減 | ||
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売上高 | 170,486 | 161,535 | 5.5% | |
営業利益 | 6,112 | 5,494 | 11.2% | |
経常利益 | 4,308 | 3,806 | 13.2% | |
当期純利益 | 1,212 | 4,491 | -73.0% |