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三菱マテ、超硬工具の製造能力を強化

2015年10月9日 (金)
三菱マテ、超硬工具の製造能力を強化

▲MMF社・新第二工場の完成イメージ

荷主三菱マテリアルは、37億円を投じてインドネシアの超硬工具製造拠点「MMCメタルファブリケーション」第二工場を移転・新設し、製造能力の増強を図るとともに、岐阜製作所に投資額4億円の最新ドリル製造設備を導入する。両設備は2016年10月頃に稼働を開始する。

超硬ソリッド工具市場は航空機産業の成長に伴い、世界的に拡大基調にあるが、使用される部材がCFRP、チタン、超耐熱合金など軽量化や機能性向上を目的に多様化・難削化している上、加工形状も複雑化している。このため、顧客ニーズに素早く対応し、安定した製造体制を構築することがメーカーの事業戦略上の課題となっていた。

同社加工事業カンパニーでは、売上の2割を占める超硬ソリッド工具を主力のインサートに次ぐ収益の柱へ育てる方針で、MMF社が培ってきた製造ノウハウ、成長するASEAN市場でのローカルサービス強化、製造拠点の分散によるリスク低減――を考慮し、MMF社と岐阜製作所の製造体制を拡充することにした。

三菱マテ、超硬工具の製造能力を強化

▲金属を切削するソリッドエンドミル

MMF社第二工場は、今回の移転でソリッドエンドミルの製造能力を現行の2倍となる年産74万本に増強するとともに、年産12万本規模のソリッドドリル製造ラインを新設する。また、MMF社の能力増強にあわせ、岐阜製作所に最新設備を導入することで、付加価値の高い高性能品を拡充する。

今後、MMF社は汎用製品に、岐阜製作所、明石製作所はそれぞれ超硬ソリッドドリルと超硬ソリッドエンドミルのマザー工場として難削材向けなどの高付加価値製品に注力し、シェア拡大につなげる。