三菱マテリアル、タイに超硬工具販売会社を設立

荷主三菱マテリアルは31日、同社の加工事業カンパニーが超硬工具販売効率の向上と主要マーケットであるタイ・東南アジア域内有望市場での拡販体制構築を目的として、タイに販売会社を設立し、9月1日から営業を開始すると発表した。

同社は東南アジア、インド、太洋州地域への超硬工具販売・在庫拠点として、1993年にシンガポールにMMCメタル・シンガポール社を設立したが、その後インド向け販売は現地での工具需要が増加したことに合わせ、06年にMMCメタル・シンガポール社から分離してMMCハードメタル・インディア社を設立。また、物流システム強化を目的に、MMCメタル・シンガポール社の在庫機能を廃止し、日本から同地域へ直接配送する体制に切り替えている。

これらの販売体制の変更に加え、タイでは部品製造を含む自動車産業の集積が加速し、東南アジア地域での自動車生産の中核国となっていることから、「ますます超硬工具の需要拡大が見込まれ、きめ細かい顧客サービス体制が必要となった」として、同国内に新たに販売会社を設立したもの。シンガポールでの販売は、MMCメタル・シンガポール社を解散したうえで、タイ販売会社のシンガポール拠点が同国顧客サービスを継続する。