住友化学、ポーランドにDPF工場、欧州規制に対応

拠点・施設住友化学は28日、9月に設立した住化セラミックスポーランド社で、ディーゼルエンジン車に装着するチタン酸アルミニウム製のすす除去フィルター（DPF）製造プラントを建設すると発表した。新設するプラントは2013年第3四半期に稼動を開始する。

欧州では、世界で最も厳しい排ガス規制の一つ「Euro6」が2014年に導入され、ディーゼルエンジン乗用車にDPFの標準装備が義務付けられるほか、規制強化で商用車、オフロード車へも対象車種が拡大する見込み。

同社のチタン酸アルミニウム製DPFは、すすの限界堆積量、耐熱衝撃性などの点で、現在主流のシリコンカーバイド製より優れた特性を持っており、09年に独自に開発して以降、顧客の自動車メーカーにサンプルを提供するとともに、ことし3月には愛媛工場で年間生産能力17万個のマザープラントの建設に着手するなど、事業化に向けた取り組みを進めてきた。

既に自動車メーカーの性能評価試験では高い評価を得ており、ポーランドで工場を新設することで、市場が拡大する欧州で14年初めから本格的に販売を開始する計画。