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TSR調べ、タイ洪水で世江商事が事業停止

2011年11月29日 (火)

話題東京商工リサーチが28日発表した倒産速報によると、世江商亊(東京都豊島区)が24日付で事業を停止し、事後処理を大江戸下町法律事務所の澤田啓吾弁護士に一任した。12月中にも破産を申請する方向で準備に入っているという。負債総額は約2億6300万円(2011年6月期決算ベース)。

 

世江商事は、香港、台湾、韓国、タイなど海外向けにモーター部品、金型などの機構部品、電線などを輸出入し、以前はテレビのブラウン管部品や携帯電話用モーターなどを主力に扱っていたが、ブラウン管テレビから薄型テレビへの移行のほか、取引先の生産拠点海外シフトの影響で需要が減少。このため、ワインオープナーなどキッチン雑貨を中心とする新商材の開拓で扱い品の見直しを図り、11年6月期は年商約3億8600万円を上げていた。

 

しかし、以前から利幅は薄く収益は低調にとどまっていた上、円高など取り巻く環境が厳し、東日本大震災の影響で売上が停滞していたところ、10月以降に本格化したタイの洪水で販売先が被災し売上が急減、資金繰りが悪化していた。