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今後はSCM標準化

LIXILが全社横断の製造実行システム導入

2016年6月9日 (木)

サービス・商品新日鉄住金ソリューションズは9日、LIXIL(リクシル)が全社横断の製造実行システム(MES)を導入したと発表した。

リクシルがグローバル競争力の強化に向けてダッソー・システムズ製の「DELMIA Apriso」(デルミア・アプリソ)を導入する際、新日鉄住金ソリューションズが支援した。

リクシルはトステム、INAX(イナックス)、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアといった建材・設備機器メーカー5社が経営統合して発足したため、統合前に個別に構築された業務システム群を運用していたが、システムの複雑化・重複化によって運用・保守コストが増大。

2014年に統合生産管理システムの導入を目指して検討を開始し、基幹業務を「実績層」「計画層」「実行層」「設備制御層」に区分して実績層から実行層までをパッケージソフトで刷新する方針を定めた。

LIXILが全社横断の製造実行システム導入、今後はSCM標準化

デルミア・アプリソを選定したのは、多言語対応、多様な現場要件に追従できる柔軟性、スピード感を持って開発・展開できる――といった要件を考慮したもので、複数のSI事業者を比較し、製造業の業務知見やアプリソの導入実績が豊富な新日鉄住金ソリューションズ支援を依頼、2015年7月に計画通り稼働を開始した。

稼働したMESは、現場状況をリアルタイムで把握し、最短で分・秒単位の作業指示ができるなど、リクシルのノウハウを生かした業務高度化の基盤として運用されているという。

統合生産管理システムの導入プロジェクトは現在も継続しており、MESは実績層の統合基幹業務システム(ERP)などと合わせて、今後海外を含む40拠点を対象に稼働させる計画。

統合生産管理システムが完成すれば、SCM領域でこれまで商材ごとに異なっていた業務が、見込み生産(MTS)、受注組立生産(ATO)、受注生産(MTO)、受注設計生産(ETO)といった基本的な生産形態をベースに標準化されるほか、システム運用・保守コストも大幅な削減が期待できる。