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SBS中間決算、拠点処分前倒しで財務改善

2016年8月12日 (金)

ロジスティクスSBSホールディングスが12日に発表した6月中間決算は、川越物流センター(埼玉県川越市)を1四半期前倒しで売却したことが36億6100万円の営業増益要因となり、最終利益は97%増の40億900万円で着地した。3月までにインド事業会社の株式を譲渡し、その売上分がなくなったことで3.4%の減収となり収益を圧迫したが、拠点売却益でカバーした形。

2016年12月期中間決算
当期実績(百万円)
(前年同期比)
対売上高利益率
売上高
76,531-3.4%
営業利益
5,347199.0%7.0%
経常利益
5,642185.2%7.4%
当期純利益
4,00997.1%5.2%

上半期は合計5万坪と同社グループとして過去最大規模の物流拠点を立ち上げ、中でも中核のSBSロジコムは9か所を新設し、既存拠点の統廃合や一部業務移管も「ほぼ計画通り」に完了した。今後は、安定稼働と作業効率の向上に注力し、下半期以降の収益貢献につなげる。

また海外展開では、慎重さと確実性を高める方針を重視し、既存事業の見直しに着手。ASEAN各国の現地法人の実態を再調査し、成長可能性を評価することで組織再編や経営効率化を図る。

投資戦略としては2月に横浜市磯子区でマルチテナント型の物流拠点「新杉田物流センター」(延床面積1万2000坪)が竣工。3月には埼玉県所沢市で大手百貨店向け専用物流施設(9000坪)を完成させた。他方、川越物流センターの売却計画を7-9月期から4-6月期へ前倒しし、全持分を一括売却して投資資金の回収とバランスシートの改善を進めた。

通期は売上高1465億円(7.5%減)、営業利益66億円(23.4%増)、経常利益66億円(14.3%増)、最終利益43億円(前期は38億1500万円の損失)を見込む。