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生産性15%改善、作業精度・業員の支持率向上

DHLサプライ、世界規模でスマートグラス本格導入

2017年8月24日 (木)
空白

話題DHLサプライチェーンは24日、作業指示に応じて製品・商品を取り出すオーダー・ピッキング作業にAR(拡張現実)技術を活用する「ビジョン・ピッキング」の実証実験が完了し、世界各地の倉庫へ導入していくと発表した。

ピッキング作業員がスマートグラスと呼ばれる特殊眼鏡を装着し、スマートグラスのディスプレイに製品・商品の保管場所やピッキングした製品・商品のカート配置場所などオーダー・ピッキングの作業指示を表示。これにより、作業員は作業指示書を手に持つ必要がなくなることから、作業効率を高めることができる。

同社が欧米各国で実施した実証実験の結果、生産性は平均15%向上し、作業精度の改善も見られた。また、使い勝手の良さや直感的に利用できるソリューションによって、導入期間や作業員への研修時間も想定の半分で対応できたという。

これらの実験では、テクノロジーや小売・消費財などの幅広い業界を想定して効果を実証、長期的な展開に踏み切る。実験はパートナー企業3社とともに進め、ARソフトウェアはUbimax社の「xPick」、スマートグラスのハードウェアにはビュージックス社の「M100」と「M300」を採用した。アジアとオーストラリアではほかのパートナー企業とともに実証実験を継続しているが、同様の実用性を確認した。

同社は今回のビジョン・ピッキング・プログラムの成功を受け、研修やメンテナンス、寸法計算など、ARやVR(仮想現実)技術の新たな応用先を模索・検討している。

■実証実験の様子