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現場にアップルウォッチ400台導入、高砂熱学工業

2017年11月15日 (水)
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話題管工事業を手がける高砂熱学工業は15日、施工現場の効率を高めつつ、従業員の健康増進を図る取り組みの一環として、11月下旬に米アップル製スマートウオッチ「Apple Watch」(アップルウォッチ)400台を導入すると発表した。

現行機種の「Apple Watch Series3」400台を段階的に現場に導入し、来年1月に導入効果を検証する。国内企業の導入事例としては最多台数となる。

同社は「ワークライフバランスを実現する職場環境の構築」を掲げ、4月に「働き方改革委員会」を設置。9月には社長直轄の「働き方改革推進室」を設けるなど、全社挙げての「健康経営」を推進している。

働き方改革委員会の発足に合わせ、委員会の下に生産性向上、業務効率化IT推進、女性活躍推進のワーキンググループを設置。このうち、業務効率化IT推進WGで、「現場では手がふさがっていることも多く、素早くスマートフォンの操作や応答がしづらい」「大事な連絡を逃すことも多い」といった意見が上がっていたのを考慮した結果、スマートウオッチを導入し、現場の生産性・作業効率の向上を目指すことにしたという。

「手首に電話やメッセージ、リマインダーなどの通知が届くため、手がふさがっている状態でも大切な連絡を逃しにくく、アクティビティアプリケーションで消費カロリーなどの活動量を記録し、健康管理も可能で、基本的な機能が標準搭載されていることが魅力」だと考えたのがアップルウォッチを採用した理由で、当面はスケジュール通知、メッセージ通知、メール確認、業務依頼のリマインダー登録、天気確認など、アップルウォッチが持つ基本機能を活用し、情報共有の質とスピードの向上や作業の効率化などの検証を重ねる。

また、モデルとなる特定現場では、同社のライン管理職と現場代理人、所員、協力会社の職長、同作業員までを含め、社内外の関係者に貸与して広範な検証を実施する。

来年1月末に有効性のアンケートを行い、効果を検証するとともに、デジタル管理による熱中症対策、安全品質の注意喚起、一人KY(危険予告)実施の徹底、安全作業手順書のデジタル化、作業員の入退場管理――といった新しい活用方法のアイデアを募り、生産性向上につなげていく計画。

また、健康経営の取り組みとして健康経営アプリ「CiRQLE」(サークル)を導入。チームでゲームを楽しむようにコミュニケーションをとりながら、運動意識を競争させる同アプリを活用し、個人の健康増進や社内コミュニケーションの活性化を促す。