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引越5社公式サイト、使い勝手1位はクロネコヤマト

2018年3月7日 (水)

話題デジタルマーケティング支援などの事業を手がけるトライベック・ストラテジー(東京都港区)は7日、同社の「ユーザビリティ診断プログラム」を用いて引越し主要5社の公式ウェブサイトの使い勝手や安全性などを評価し、結果を発表した。

(出所:トライベック・ストラテジーのWebユーザビリティランキング<引越し会社編 2018>より)

1月中旬から2月下旬にかけて実施されたこの調査の結果、1位はヤマト運輸の「クロネコヤマト引越センター」。トライベック・ストラテジーは各社のウェブサイトについて、モバイル対応は進んでいるが、チャンネル間で一貫したブランドイメージ訴求が課題となっていると分析し、引越しノウハウなど、ユーザーに有益なコンテンツ情報提供をより積極的に行うことが重要だと指摘した。

5社のランキングは1位「クロネコヤマト引越センター」(ヤマト運輸)、2位「アート引越センター」(アートコーポレーション)、3位「サカイ引越センター」(同)、4位「アリさんマークの引越社」(引越社など)、5位「ハトのマークの引越センター」(全国引越専門協同組合連合会)――の順。

1位のクロネコヤマト引越センターは「アクセス性」の評価がやや低いものの、総合スコアに大きく影響する「サイト全体の明快性」「ナビゲーションの使いやすさ」「コンテンツの適切性」がいずれも80点を超える高い評価となった。特にサイトの操作性に関わるナビゲーションの使いやすさで、情報構造やナビゲーションの設計が高い評価を得る結果につながった。

2位のアート引越センターは3つの評価軸で1位を獲得しながら、逆にナビゲーションの使いやすさやコンテンツの適切性の評価が極端に低くなったことが総合スコアに影響した。

3位のサカイ引越センターはコンテンツの適切性の得点が1位となったものの、ほかの軸の評価が伸びなかった。4位のアリさんマークの引越社、5位のハトのマークの引越センターは、いずれも全体的に評価が低迷し、総合スコアも下位に甘んじる結果となった。

トライベック・ストラテジーは、各社の傾向と課題についても触れており、傾向として「各社ともモバイルフレンドリー対応が進み、スマートフォンなどからのアクセスにも応えられるようになっている。特に引越しの直前・直後はPCでWebサイトを閲覧できる状況にないことも多いため、スマートフォンでもPCと遜色なく情報閲覧ができることはユーザーにとって大変有益」だと評価した。

一方、テレビCMなどで各社が訴求するブランドイメージについては「チャネル間で一貫性がない」と厳しい。

「いずれの企業もテレビCMなどでブランドイメージを訴求しているが、その世界観がWebサイトに適切に反映されておらず、チャネル間でのブランドイメージが断絶されてしまっている。また、ソーシャルメディアに関しては、長らく更新が止まったままで放置されているケースもあり、企業のブランドイメージとしてはむしろマイナスになる可能性もある」と評価し、場合によっては広告活動が逆効果になりかねないとの見方を示した。

こうした課題への対策としては「運営を続けることが難しい場合はアカウントを削除するなどの対応が必要だろう。マスメディア、オウンドメディア、ソーシャルメディアなど複数のチャネル間でも一貫したブランドイメージを訴求していくことが重要だ」と指摘している。