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名大発物流AIベンチャー、寺田倉庫から資金調達

2018年6月1日 (金)

ロジスティクス名古屋大学発の物流AIベンチャー「オプティマインド」(名古屋市中村区)は1日、ティアフォー(同)と寺田倉庫を引受先とする第三者割当増資で資金調達を実施した、と発表した。調達額は非公開。

オプティマインドは名古屋大学発の物流AIべンチャーで、組み合せ最適化技術を活用した物流配送最適化の分野で研究実績とアルゴリズムを保有、この技術などを用い、「どの車両が、どの訪問先を、どの順に回るか」という配送計画の領域を中心にAI最適配車クラウドサービス「Loogia」(ルージア)の開発・提供、計算エンジンのAPI連携、R&D事業を展開している。

同社は7月にも配送ルート最適化クラウドサービス「Loogia」を公開し、導入企業を増やして開発と事業化スピードを加速させる考えで、寺田倉庫とティアフォーの2社と事業連携するとともに、経営にも参画してもらう。

▲7月リリース予定「Loogia」サイトイメージ

同社の松下健社長は、取材に「あえてベンチャーキャピタルではなく、事業連携の強化につながることを期待し、倉庫ビジネスの最先端を行く寺田倉庫や、自動運転技術で先頭を走るティアフォーに増資を引き受けてもらった」と話し、AIを用いた最適配送計画のアルゴリズムを「武器」とする自社のビジネスと、割当先2社との親和性の高さを考慮した選択であったことを明かした。

寺田倉庫はクラウド収納サービス「MINIKURA」の物流APIを企業向けに提供することで、事業創出からリリース後のオペレーション安定稼働まで、6年間で30サービスの立ち上げ、支援してきた実績がある。

ティアフォーは、オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」(オートウェア)を開発し、国内外の自動車関連企業やベンチャー企業に技術を提供。17年12月には全国で初めて交通規制のない一般公道でのレベル4(無人運転)の自動運転に成功するなど、自動運転技術の開発と社会実装を推進している。