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武田薬品など4社、共同物流でロジスティクス大賞

2018年9月3日 (月)

認証・表彰日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は3日、2018年度の「ロジスティクス大賞」の受賞事例を決定したと発表した。今年度のロジスティクス大賞は、アステラス製薬、武田薬品工業、武田テバファーマ、武田テバ薬品の4社が取り組んだ共同物流センターによる医薬品の安定供給体制の拡充事例が選ばれた。

東日本大震災などの大規模災害時には、物流機能の麻痺・混乱による医薬品の供給不足は人命に関わる大きな問題となることから、4社が連携して医薬品業界としての事業継続の観点から物流拠点の分散化を図るために、共同物流センターの開設を行った。

従来のコスト削減の観点から物流拠点を集約していた流れと逆行する取り組みで、これを成功させるためにはコスト上昇を押さえるための標準化が必要不可欠となっていた。このため、医薬品の適正流通基準(GDP)の発出を踏まえて、保管、荷役、輸送といった物流機能の標準化を図り、さらには温度管理などの品質管理基準についても統一を図った。

これにより、労働力不足の解消やCO2排出量の削減、生産性の向上にも寄与しており、「『医薬品の安定供給』という社会的責任を果たすためにも今後の普及が期待される優れた取り組み」として高く評価された。

このほか、「経営革新賞」に乾汽船が、「環境貢献賞」にケービーエスクボタ、「選考委員会特別賞」にMUJINが選ばれた。

表彰式と各賞受賞記念講演は、10月19日に開催されるロジスティクス全国大会2018で行われる。