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ヴォコレクト、欧州乳製品メーカーの音声物流事例

2012年6月4日 (月)

ロジスティクスヴォコレクトジャパンは4日、チーズなどの乳製品や栄養食品の国際企業グループ「グランビア社」(アイルランド、キルケニー州キルケニー)が、音声中心型物流ソリューション「ヴォコレクトボイス」を利用し、60%を超える生産性と正確性の向上を達成した、と発表した。アイルランドにおけるヴォコレクトのパートナー企業「ヒーヴィーRFグループ」がグランビア社に同製品を提供した。

 

グランビア社が導入した音声ソリューションは、ピッキング業務のほか、同社の全倉庫で入庫、在庫補充、循環棚卸、積荷・出荷までのワークフローに適用されている。

 

同社の流通業務部門が業務プロセスと物流コストの抜本的な改革に着手し、検証を行ったところ、これまでの紙伝票による作業では、返金請求、在庫損失、正確性で課題が生じていることが明らかになったため、課題の解消、業務効率化を図る目的でヴォコレクトボイスの導入を決めた。

 

導入を担当したヒーヴィーRFグループは、開発から、設置、展開、サポートを通じてグランビア社に協力し、製造、流通を含めて4つの設備で行われていた異なる業務に対応し、完全に音声のみのソリューションを提供した。

 

これにより、入庫、在庫補充、ピッキング、棚移動、積荷・出荷を含むすべての業務で一元化されたソリューションを実現。在庫確認、循環棚卸しなど、その他の作業が生じた場合でも、容易に機能拡張し対応することができるようにした。

 

音声ソリューションの導入で、入庫作業や格納場所の変更などで飛躍的に業務効率が改善できたほか、返品による返金請求件数が45%減少。それに伴う費用も削減された。また、車両への積荷や降荷プロセスにも音声を活用し、ハンズフリー、アイズフリーの特性によって、作業員は手を休めて画面を確認したり、ボタンを押したりすることなく、音声で指示を聞きながら積荷を正確な場所まで移動することが可能になった。

 

積荷業務スピードが確保されたことで、グランビア社の倉庫一棟の1時間当りの処理能力が160ケースから260ケースにまで改善。併せてピッキングの生産性は、1倉庫当り60-95%の範囲で改善され、正確性は75%向上した。

 

これまで同社の作業員は、紙伝票の確認ために事務所と倉庫を往復し、移動に多くの時間を費していたが、音声ソリューションで動線が効率化されたことで、無駄な時間を排除した。また、音声で作業の差し込みが可能なったことで、これまで一つの倉庫内業務に従事していた作業員のフレキシビリティが増し、繁忙期と閑散期の作業員の振り分けも容易になったという。

 

ジョン・ミー氏(グランビア社サプライチェーン担当マネジャー)のコメント
「ヴォコレクトボイスの導入による改善でもたらされた最も大きなメリットは、顧客からの信頼性が大きく向上したことだ。今ではいつでも、受注と出荷履歴のレポートを早く作成でき、注文の品が、間違いなく、時間通りに到着できるようになった。音声ソリューションの導入なしでは、今日の成功はありえなかったと言える」