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「MOVO」活用し「日に100台以上」の整流化図る

物産ロジ、朝霞物流拠点でトラック待機削減に着手

2018年11月27日 (火)

▲物産ロジスティクスソリューションズ「埼玉センター」

空白

サービス・商品三井物産傘下で食品物流を手がける物産ロジスティクスソリューションズ(東京都千代田区)は、埼玉県朝霞市の大手コンビニエンスストア向け物流拠点「埼玉センター」で、トラックの待機時間を減らす取り組みに着手する。Hacobu(ハコブ、東京都港区)が提供する物流プラットフォーム「MOVO」(ムーボ)の機能を活用し、多い日には100台以上に達する出入りトラックの整流化を図る。

ムーボはクラウド型のプラットフォーム上で配送受発注をオンライン化する機能やオンライン求車サービス、トラックの動態管理などの機能を軸に、温度管理、納品車両・バース管理ソリューションなどの機能モジュールを展開しているが、今回はこれらのうちのバース管理ソリューションを利用し、優先度の高いトラックの待機時間削減に取り組む。

▲MOVOプラットフォーム全体像

同センターは1日に100台以上のトラックが出入りするケースもある大型物流拠点で、コンビニチェーン向けに弁当容器や材料を供給している。今回導入するトラック待機時間の削減に向けたソリューションでは、一部の納品事業者、納品運送事業者から適用を開始し、必要に応じて対象事業者を拡大する。

バース管理ソリューションはムーボクラウドプラットフォームを構成する一機能で、「予約」「割当」「受付」の3機能を柱として計画的なバース誘導を支援、待機時間の削減や庫内作業の効率化につなげる。予約機能では希望納品時間枠、車格・荷姿などの納品トラック情報をオンラインで登録することが可能で、積荷明細を添付することができるほか、運送会社が決まればドライバー情報も追加できる。受付機能はパソコンやタブレットを用意するだけで簡単に使い始められる倉庫受付システムとなっていて、専用機器やアプリをダウンロードすることなく利用できる手軽さが特徴だ。

▲バース管理ソリューションの概要

このほか、ハコブが提供する「トラック受付システム」から連携させる使い方にも対応し、導入すれば紙の帳簿が不要となって現場の作業管理を容易に電子化。当初からバース予約を行うのは難しいケースであっても、まず受付の電子化から着手、その後にオンラインバース予約の導入――といった段階を踏んで物流業務のデジタル化を進められる。

ハコブは今後、物産ロジスティクスソリューションズと連携しながらバース管理ソリューションの使い勝手を改善していく方針で、物産ロジスティクスソリューションズの物流現場で蓄積された計画・実績データを基に機械学習を行い、「最適な割当を実現する機能」の強化を研究・実装していくという。また、バース管理ソリューション以外のMOVOの機能を活用する余地がないかを両社で検討する。