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国際クール宅急便、フォワーディングの2メニュー化

ヤマト、青森県産品の販路拡大協力を強化

2019年3月19日 (火)

国内ヤマト運輸は19日、青森県が同社の協力で県産の農林水産品向けに整備した航空保冷一貫輸送プラットフォーム「A!プレミアム」を拡充すると発表した。ヤマトグローバルロジスティクスジャパンを加えた3者で拡充に向けた連携協定を結び、従来の「国際クール宅急便」以外に中ロット以上の需要に対応するフォワーディングサービスも提供する。

新たにフォワーディングサービスが加わること受け、5月に県内4か所で説明会を開く。

県とヤマトは、2014年7月から青森県総合流通プラットフォームを開始し、航空機を活用したスピード輸送と保冷一貫輸送によって「本州最北端」という地理的不利条件を克服し、県産農林水産品の販路開拓を支援。

18年度には、フランス・パリのヤマトグループが設置したアンテナショップで青森県フェアを実施し、実際の販売や販路開拓を行ったほか、シンガポール・香港などでの現地レストラン・小売事業者を招いた食材試食提案会を実施、国内外バイヤーを青森へ招き、産地紹介、商談会も開催するなど、連携した取り組みを継続した。

しかし、これまでの国際クール宅急便による多頻度小口保冷一貫輸送は、サンプル品などの少量出荷には適していたが、販売ルートの確立以降は中ロット以上の輸送ニーズへの対応が不十分だったことから、今回の拡充により、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンが提供するフォワーディングサービスを新たな輸送手段として選べるようにする。

また、従来の仙台空港や沖縄国際物流ハブを活用した西日本やアジア向けの輸送方法に加え、青森空港から羽田空港や成田空港を経由し、海外へ輸送するルートを確立する。

新ルートの確立で欧州などへ仕向地を拡大できるようにし、青森空港の貨物取扱量の拡大も見込む。県内からのアクセスを改善し、締め切り時間の延長や県内のサービス対象エリアの拡大にもつながるとみられる。