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女性ドライバー、最新車種に高評価も改善要望あり

2019年4月5日 (金)

サービス・商品最新のトラックは女性や高齢ドライバーから高い評価を得ているが、運送事業者にあまり知られていない「オプション」機能が多く、ドア開閉時の負担や荷台の乗降性を改善してほしい――。

国土交通省と全日本トラック協会が設置した検討会は4日、女性や高齢者が運転しやすいトラックのあり方をとりまとめた。

検討会では女性や高齢ドライバーに対してアンケートやヒアリングを実施するなど、2018年3月から検討を開始。とりまとめによるとこの結果、最新のトラックでは女性・高齢ドライバーから「キャビンの乗降性」や運転に適したシートの調整範囲、ミラー・メーター・スイッチ類の見やすさ、などについて高い評価を得ていることがわかった。

また、格納式リアステップや高さがある荷台に安全に乗降できる「荷台乗降用グリップ」、車両側面の視界エリアを拡大する「2面鏡式ミラー」、荷役作業中の転落を防止する赤色LEDライトなど、多様なニーズに対応するオプションが存在しながらも「運送事業者側にあまり知られていない機能」もあったことから、対応事例や取組事例集の周知によって情報共有を進める必要性を指摘。

さらに、小物入れなどの収納スペースの充実や日射しへの配慮、あおり・後部ドアなどの開閉時の負担軽減、ステップ・はしごの設置などによる荷台の乗降性改善――などを求める意見も少なくなかったため、「これらの要望に配慮された車両・架装の開発が望まれる」として、メーカーと国交省、業界団体が定期的に意見を交換し、取組事例集などの更新やニーズのフィードバックを行う方針を盛り込んだ。

国交省と全日本トラック協会は18年3月、学識経験者やトラック運送事業者で構成する検討会を設置し、女性など多様な人材の確保と、「現在働いているドライバーの年齢が上がっても働きやすい環境」を整備するためのあり方について議論を進めていた。