ロジスティクス国土交通省は27日、都内で「運行管理高度化ワーキンググループ」の第1回会合を開催した。このワーキンググループ(WG)は運行管理者や運転者の働き方改革促進のため、情報通信技術(ICT)を活用した運行管理の高度化推進を目的に設置した。会合では運行管理業務の一元化における運行管理者選任数に係る実証実験など、運行管理の高度化を検討した。
会合では物流・自動車局安全政策課長の谷合隆氏が挨拶に立ち、運送事業の人手不足にはDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用が非常に重要であると述べた。谷合課長は、従来の安全性を確保しつつ運行管理業務を集約する取り組みや、機器が点呼業務を代替するなどの手法が、人手不足対策の一つだと提案。運送事業を維持する上で非常に重要な施策だと説明した。
昨年度の会合は業務前の自動点呼と事業者間の遠隔点呼に関する要件を取りまとめた。今年度は、検討スケジュールの説明、現状遠隔点呼を運用する事業者からのニーズに対する対処方針、昨年度から引き続きの運行管理業務の一元化における運行管理者の選任数の見直しなどについて議論する。同WGは、同日を含め3回開催する予定だ。

▲加藤博和座長
座長を務める名古屋大学大学院環境学研究科の加藤博和教授は6月下旬は国土交通省や自治体の会議が多い時期だとして、座長自身が40日間で26か所の会議に参加したと説明。一昨日に開催した自動車運送事業安全対策検討会でも、WGへの期待が語られたと報告した。2030年に向けて管理高度化が非常に重要であると指摘した。
加藤座長によれば、以前は運行管理の高度化を「実施しない」状況さえ見受けられたが、現在は人手不足のために「進めようとしても中断せざるを得ない」状況であると説明した。日本は運行管理において非効率な部分が多く、1人がより多くの業務を担当する必要があると提言した。運行管理の高度化はその一環であると強調した。この日の検討は非常に重要であり、委員には忌憚のない意見を出すように求めた。
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