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JR貨物2Q、前年比6.4倍増益・前々年比でも31%増

2019年11月14日 (木)

財務・人事日本貨物鉄道(JR貨物)が14日に発表した2020年3月期中間決算(4-9月)は、昨年の「平成30年7月豪雨」による減収減益の反動増で、売上高は10.4%増の971億4500万円、営業利益は6.4倍増の62億7200万円、経常利益は10.6倍増の59億5500万円となり、最終損益は前年同期13億5500万円の損失から利益37億2600万円に黒字転換した。

この業績は、一昨年の2018年3月期中間決算と比較しても、売上高6.5%増、営業利益は31.7%増と増収増益を確保している。連結子会社である全国通運と日本フレートライナーの利用運送が伸長し、JR貨物単体の鉄道事業も中間決算で初めて黒字を達成するなど、中期経営目標の「総合物流企業グループ」に向けた業務刷新と収支改善が順調に進捗しているものとみられる。

売上高の大半を占める鉄道ロジスティクス部門は、基本運賃改定が増収増益に大きく貢献したほか、輸送量ではモーダルシフトが進む「積み合わせ貨物」、東海・西日本で好調な「自動車部品」、関東地区内の建設発生土輸送が堅調な「エコ関連物資」――が大幅に増加。部門売上は864億円(前年同期比12%増)、部門利益は9億円(前年同期46億円の損失)と増収増益だった。

利益をけん引する不動産部門は、八王子市の分譲マンションの完売と商業施設の開業があったが、前年同期に大きく貢献した茅ヶ崎市の分譲マンション販売の反動減を補えず、部門売上109億円(2.3%減)、部門利益52億円(4%減)の減収減益で着地した。

通期の業績予想は、ことし10月の台風19号による影響を受け、前回予想から売上高19億円、営業利益3億円、最終利益8億円を差し引いた。売上高は4.8%増の2008億円、営業利益は2.1倍増の121億円、最終利益は前年同期2億円の赤字から66億円の黒字に転換する見通し。