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尾家産業、大阪の物流拠点に音声認識システムを導入

2012年8月20日 (月)

ロジスティクスヴォコレクトジャパン(東京都港区)は20日、食品商社の尾家産業(大阪市北区)が大阪支店・大阪北部センター(大阪府摂津市)に同社の音声物流ソリューション「ヴォコレクトボイス」を導入したと発表した。尾家産業は、倉庫内業務の効率化、賞味期限管理などに活用する目的で導入を決めた。

 

これまで大阪北部センターでは、自社構築のWMS(倉庫管理システム)を利用し、ハンディースキャナーと指図書・伝票によって庫内業務を管理していたが、精度の向上、熟練作業員と新人との業務量の差を縮小する平準化、庫内作業のペーパレス化、コスト削減――などが課題だった。

 

また、食品を取り扱う企業として、賞味期限管理の徹底、賞味期限切れ品の誤出荷の防止、作業員の労働環境の整備が必要となっていた。

 

2011年初頭にはデジタルピッキングの導入を検討していたが、新たな選択肢として音声ソリューションを加えた再検討を行い、トライアルでは音声認識を利用することで、1次ピッキングが20%、2次ピッキングが30%の時間短縮につながった。

 

デジタルピッキングがピッキング業務の対応に限られるのに対し、音声ソリューションは入出庫や棚卸、棚移動などにも対応できることから、汎用性を評価してヴォコレクトボイスを導入することにした。

 

導入期間はことし2月から4月にかけての3か月間で、現在は段階的な稼働に入っている。同センターでは入庫、賞味期限管理、ピッキング(1次、2次)、出庫業務で音声ソリューションを活用し、入荷業務で15%、1次ピッキング業務で10%、2次ピッキング業務では40%の生産性向上効果が確認されているという。

 

また、賞味期限の入力作業はこれまでは2、3時間要していたが、音声認識により5分程度まで短縮できたため、今後は棚移動や棚卸業務への拡張を計画している。2年間で投資回収を見込んでいる。

 

尾家産業への導入は、ヴォコレクトのパートナーであるネオアクシス(東京都江東区)と、ケイ・アイ・エス・エス(東京都台東区)が担当した。

 

尾家産業は、全国のホテル・レストラン・居酒屋などの外食産業向け、弁当・惣菜・宅配などの中食事業向け、工場やオフィスの給食事業向け、病院や介護施設などのヘルスケアー事業向けなど、幅広く食材供給を行い、物流やシステム構築の支援も展開。国内に48か所の事業拠点を構え、業務用食品卸売業と食品小売業を手掛けている。

 

今回、音声物流ソリューションを導入した大阪北部センターでは、1万点の業務用食材を取り扱い、1600の配送先を持っており、同社の西日本地区では最大の物流拠点となっている。

 

■尾家産業・大阪北部センター

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