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編集部が見た最新物流ニュース雑感(1/30-2/13)

2026年2月13日 (金)

ロジスティクス本誌編集部の記者たちが、2026年2月前半に注目した物流ニュースを取り上げ、その背景や今後の影響について座談会形式で語り合いました。記事本文だけでは伝えきれない現場の空気感や取材の視点を、読者と共有するのが狙いです。

顧客の成功が誇り、仏EXOTECが世界戦略強化

仏EXOTECは、フランス北部の新本社でイベントを開催し、欧州・北米・日本を含むアジア太平洋を重点市場としてビジネスを拡大する方針を明らかにした。自動倉庫システム「Skypod」を軸に、マテハン分野のインテグレーターとしての進化を目指す。2025年の年間売上高は3億4000万ドルに達し、ルノーグループとのパートナーシップ事例も紹介されるなど、製造から物流まで一気通貫で支える体制を強化。ロマン・ムランCEO(最高経営責任者)は「顧客の事業成長こそが同社の存在意義」と述べ、世界規模でのさらなる展開に意欲を示した。

記者A「フランスのエグゾテックについて取材したけれど、この10年での成長スピードが凄まじいね。2025年の売上が530億円(3億4000万ドル)で、もはや単なるロボット部品メーカーではなく『総合物流デザイナー』としての立ち位置を確立している」

記者B「ロボット単体だと価格競争に巻き込まれてしまう、という危機感が背景にあるようだね。ソリューションの範囲も、倉庫の無人化からスーパーのドライブスルー型ピックアップまで広げていて、ハードと周辺ソフトをセットで提供する『総合設備受託』という形を取っている」

記者C「日本でも大手衣料企業や大手家電量販店と契約しているけれど、注目すべきは組織運営の透明性。フランス、日本、韓国を毎週オンラインで繋いで、ネガティブな情報ほど即座に共有する『報連相』を徹底しているそうだ」

記者B「面白いのは、不動産デベロッパーがマテハン込みで倉庫をサブスク提供する動きと似てきている点。エグゾテックのようなプレイヤーが物流業務の『本丸』に踏み込むことで、従来の3PLや物流会社にとっては強力な競合になる可能性がある。一方で、荷主の業務改革から収益設計まで関与する『外部CLO』的な役割への期待も高まっているね」

ラストマイル自家用有償運送、時間単位運用容認へ

国土交通省は、ラストマイル輸送の輸送力確保策として、自家用車による有償運送の制度を改正し、4月に施行する方針だ。主な変更点は、許可台数の上限撤廃と、従来の「日単位」に加え「時間単位」での運用を可能にすること。EC拡大による小口・多頻度化や、特定の時間帯に集中する配送需要に弾力的に対応することを目的としている。事業者が運行・労務管理を行う前提での緩和となっており、3月13日までパブリックコメントを募集している。

記者C「ラストマイルの白ナンバー有償運送が時間単位で容認されるニュースが出たね。4月の施行に向けて動き出しているけれど、これはまさに物流版のライドシェアといった趣だ」

記者A「地方では配送弱者の補完、都市部ではプラットフォーム連携による分散配送という、二つの大きな流れが想定されている。2030年に向けて人手不足が深刻化するなか、制度的なイノベーションとして前向きに評価する声が多い」

記者C「都市部と地方では事情の差はあるけれど、実証を重ねつつ制度の整備をどんどん進めるべきだよね」

記者B「ただ、現場の懸念はやはり『安全』だよね。車両と人の組み合わせでいくつかパターンがあるけれど、未経験者に対する短時間で効果的な安全研修の義務化は避けられない」

記者C「最近は置き配が普及して業務の難易度は下がっているけれど、車両は一歩間違えれば凶器になる。トラック運送業界では白ナンバーの規制を強化する流れがあるなかで、軽貨物や一般車だけ特例で緩めていいのか、という規制の整合性についても議論が続きそうだ」

米国で外国人ドライバーの商用免許取得を厳格化

米運輸省は、外国人ドライバーによる商用運転免許(CDL)の取得要件を大幅に見直す最終規則を確定した。非居住者ドライバーが関与する重大事故の増加を受け、雇用許可書(EAD)のみでの免許取得を禁止。特定の非移民資格保有者に限定し、厳格な移民資格確認システム(SAVE)での照会を義務付ける。運転履歴や在留資格を確認できない申請者を排除することで、交通安全の確保を狙う。トランプ大統領令に基づく道路安全の最優先課題として、不適切な免許発行の是正と安全基準の統一を図る。

記者B「外国人ドライバーの活用も大きなテーマだ。日経新聞でも連載が始まったけれど、現場では『外免切替』のハードルの高さが議論になっている」

記者C「人手不足だからといって審査を甘くするのではなく、安全最優先で日本の免許を一から取得させるべきだという意見は根強いね。米国の商用免許(CDL)制度のような厳格なプロセスを参考にしつつ、実地試験での適性確認を重視する動きがある」

記者A「性善説に基づいた書類審査中心だったヨーロッパなども、状況が変わってきているようだ。この辺りは、日本でも共通の課題を抱えているよね」

記者B「テレビのドキュメンタリー番組などでも特集されているけれど、ドライバー人材の確保と現場の安全をどう両立させるか。感情的な議論に流されず、法規とモラルの両面から実証を積み重ねていく時期に来ているね」

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