産業・一般データフラクト(東京都千代田区)は22日、青果の生産から出荷、流通、加工・販売、消費までのプロセスをビッグデータの活用によって垂直統合し、未来予測技術を使って最適化するサプライチェーン構築支援サービス「データフラクトフードサプライチェーン」の提供を開始する。
データフラクトでは、食のサプライチェーンを支援するサービスとして、(1)農地の衛星画像や気象データ、価格データをAIで解析し、原料調達にかかわる収穫量や収穫日、市場取引価格を予測するサービス(2)店舗のPOSデータや気象・人流などの外部データの活用によって精度の高い需要予測モデルを構築し、食品廃棄ロス削減に貢献するAIサービス(3)売上管理や予約管理、発注手続きなど、サービス業での作業の自動化を補助するチャットボットサービス――などを提供してきた。
そこで、これらのサービスで蓄積したデータと、異なる業種の企業内にとどまったままのデータを組み合わせるデータレイク構築技術などを活用することで、青果物サプライチェーンのDX推進に寄与できると判断し、新たにデータフラクトフードサプライチェーンをサービスとして提供することにした。
このサービスでは、分断されて管理されている生産から出荷、流通、加工・販売、消費までの商流・物流でのデータを垂直統合し、未来予測によって青果物のサプライチェーンの再構築を支援。適切な範囲での生産量や在庫量、ルートや調達コストの最適化の実現を目指す。
青果物のサプライチェーンに携わる農業生産組合、農業生産法人、食品メーカー、卸売業、スーパーマーケット、飲食店チェーンや、青果物の仕入れ・販売で原価高騰や材料ロス、在庫管理に悩む企業・団体の利用を想定。気象、衛星、主産地の生産計画、過去の生産計画、出荷履歴、入荷履歴、在庫、市場取引価格、輸入量、道路状況、配送履歴、トラックGPS、人流、SNS、POS――などのデータを活用できるようにする。