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近鉄が福通の株式売却、資本関係解消も協力継続

2021年5月12日 (水)

M&A近鉄グループホールディングスは11日、同社と子会社3社が保有する福山通運の全株式を売却すると発表した。福山通運が実施する自己株式の公開買い付けに応募し、6月末までに売却するという。

同社によれば売却は「資本政策の見直し」によるもの。長きにわたって福山通運の株式を保有してきたが、今後のトラック業界の競争激化などを見据えて、福通が所有して有効活用すべきと考えたという。コロナ禍による収益悪化を、売却益でカバーするとの見方については否定した。

近鉄グループホールディングスによると、4社が3月末時点で所有していた福通の株式は835万1200株。発行済み株式の17%に相当する。公開買い付けにおける売却額は1株当たり4049円で、4社が全株を売却した場合の総額は338億円に上る。

近鉄グループは福通との資本関係を解消した後も、業務面での協力は継続する見通し。なお、近畿日本鉄道と福通は今夏にも、近鉄が大阪難波・近鉄名古屋間で運転する名阪特急「アーバンライナー」による貨客混載事業を開始する。

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