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日通とNEC、DXによる事業開発に向け業務提携

2021年6月21日 (月)

M&A日本通運と日本電気(NEC)は21日、DXによる新たなソリューションなどの開発に向けた業務提携契約を締結したと発表した。両社は2013年にグローバルな物流サービス事業の強化に向けて業務提携契約を締結し、合弁会社の日通NECロジスティクス(川崎市中原区)を設立するなど、すでに協力関係にある。

日本通運が有するグローバル物流ネットワークなどのノウハウと、NECが有するAIやIoTなど最先端のデジタル技術を活用し、新たな事業を生み出す考え。短期的な取り組みでは、IoTにより倉庫現場の人や物の動きなどを高速かつ適切にデータ化し、AIで分析することで、作業員のノウハウや暗黙知をデジタル化して倉庫のパフォーマンスを最大化する。

将来的には、輸配送現場も含めた物流現場全体での事故ゼロ化や、人員配置の最適化にもつなげる。まずは重点領域である電機・電子領域から始め、半導体や自動車のサプライチェーンへの展開も検討するという。

中長期的には、働き手が減少している産業や、労働環境の悪い場所、危険な地域など、これまでは人力による作業が困難だった場所で、AIや遠隔操作ロボットなどによる作業を提供することを検討。最初は日本通運の倉庫作業の遠隔操作で実証実験を開始し、ロボット操作人材の育成や、動作プログラムの構築などを通じて知見を蓄積する。そのほか、持続可能な社会の実現に向け、物流プロセスにおける二酸化炭素排出量の可視化や削減などにも取り組む。