M&A野村不動産ホールディングスは25日、同社のコーポレートベンチャーキャピタルファンド「NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合」を通じて、物流向けクラウドサービス「MOVO」(ムーボ)を提供するHacobu(ハコブ、東京都港区)など3社に出資し、業務提携すると発表した。同ファンドによる物流関連のベンチャー企業への出資は初めて。出資額などは明らかにしていない。
Hacobuのサービスや、業務提携によるオープンイノベーションの取り組みを、野村不動産グループが展開する物流施設「Landport」(ランドポート)に導入。ビッグデータの蓄積や活用の普及、業界が抱える課題の解決を目指すとしている。Hacobu以外では、後付型スマートロックシステムを開発するPhotosynth(フォトシンス、東京都港区)、貸し借りのシェアリングプラットフォームを展開するピーステックラボ(東京都渋谷区)に出資する。
同ファンドは、新たな事業やサービスの開発などに向けて2018年に設立したもの。ファンド規模は30億円、運用期間は10年間で、6つの注力領域として「SDGs」や「業務効率化」などとともに、企業間物流の最適化などの「ロジテック」を挙げている。
なお、今回の3社への出資により、同ファンドを通じて出資する企業は計6社となった。これまでには本人認証サービスを提供するELEMENTS(エレメンツ、東京都千代田区)など3社に出資している。