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CBクラウド、沖縄で配送事業を拡大し雇用創出へ

2021年8月4日 (水)

ロジスティクスCBcloud(CBクラウド)は3日、沖縄県内での配送事業を拡大すると発表した。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言が8月31日までに延長された同県内で、配送事業を拡大するとともに、配送パートナーの登録を促進するなどして雇用創出につなげる。雇用創出を目的とした今回の配送事業の強化は、コロナ禍で打撃を受けた沖縄経済を支援する意味合いが強く、新たな地域支援の姿として、注目を集めそうだ。

今回の取り組みは、個人向けサービスを含むラストワンマイル配送事業を中心に事業を拡大。配送マッチングサービス「PickGo」(ピックゴー)の配送を担う軽貨物車両とバイク・自転車のパートナー登録をキャンペーンを用いて促進することで、雇用創出とともに配送ネットワークを広げる。事業拡大に合わせて、顧客や配送パートナーを支援するカスタマーサポートや、自社プロダクトの開発エンジニアも沖縄県内で積極的に正社員として採用する。

CBクラウドは2020年4月、同県で初の支社となるNaha Baseを那覇市に、ことし1月には2拠点目となるGinowan Baseを宜野湾市に開設し、国内全域の配送オペレーションや主要プロダクトの開発拠点と位置付けて事業化を進めてきた。

「地域経済への貢献モデル」の成功例になるか?

「沖縄の雇用を創出したい」。CBクラウドが、新しい地域貢献ビジネスを発案した。沖縄での事業展開を拡大させるには、好機かもしれない。コロナ禍で外出自粛が叫ばれ、宅配需要を一気につかむチャンスとも言えるからだ。ところが、CBクラウドの手がけるビジネスは、パートナーをはじめとする人手が必要となる。そこで現地での雇用に乗り出すことで、ビジネス拡大による宅配・マッチング需要の掘り起こしと雇用創出の「ダブルの経済効果」を狙う戦略は、まさに沖縄県民にとっては恵みになることだろう。

沖縄でのピックゴーサービスは、今のうちに基盤を構築しておけば、コロナ禍の収束後に本格的な需要が期待できる。絶妙なタイミングを狙ったとも言える、CBクラウドの着実かつしたたかな戦略は、まさに新しい地方ビジネスの一形態を提示するものだと言えるだろう。これで沖縄にピックゴーが定着すれば、これほど実効性のある地域貢献はない。今後の沖縄におけるCBクラウドの事業展開に注目していきたい。(編集部・清水直樹)