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軽油店頭価格、3週連続値下がりも実質は「横ばい」

2021年12月1日 (水)

(イメージ)

調査・データ資源エネルギー庁が12月1日公表した全国の軽油店頭価格(11月29日時点、1リットルあたり)は、全国平均価格が前週から0.1円下落し148.4円となった。3週連続で値下がりとなったが、依然として高値水準にあり、今後の推移から目が離せない状況が続く。

平均価格が最も高かったのは、鹿児島県の158.4円(前週比0.1円上昇)。下落幅が全国で最も大きかったのは山口県(同1.3円下落)だった。13都道県が150円以上で、依然として高い水準が続いている。

オミクロン株の拡大は軽油価格の先行きにも暗い影を落としそうだ

軽油価格の行方は、まさに混迷を極めている。政府が国家備蓄石油の一部放出を決定し、高騰に歯止めをかける動きが広がるかと思いきや、今度は新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」の確認による混乱だ。

先週末はオミクロン株に対するワクチンの有効性をめぐる懸念から世界経済の先行き不透明感が広がり原油先物価格が下落したものの、今週に入ると一転して産油国が増産を見送るとの観測から上昇に転じている。

国内の軽油価格はわずかながら値を下げているものの、ほぼ横ばいの状態が続いている。店頭価格は全国平均で3週連続の値下がりとなったものの、給油所の価格表示を見ると相変わらず高値を示しており、実感は全く感じられない。

オミクロン株が国内でも確認されるなど、感染拡大は確実に進行しているとみてよいだろう。物流現場を支えるドライバーや作業員をはじめとする物流従事者に今求められるのは、確実な感染防止対策を講じながら、爪に火をともすようなコスト削減策を地道に続けることだ。(編集部・清水直樹)

■都道府県別の軽油価格(単位:円)
地域11月22日11月29日増減
北海道150.9150.5-0.4
青森146.4146.1-0.3
岩手144.7144.4-0.3
宮城145.0144.7-0.3
秋田147.9147.7-0.2
山形156.2156.40.2
福島149.1149.40.3
茨城143.8143.80.0
栃木145.0145.10.1
群馬149.5148.7-0.8
埼玉141.6141.2-0.4
千葉144.8145.20.4
東京151.0151.50.5
神奈川142.9142.4-0.5
新潟149.1148.8-0.3
長野156.2156.50.3
山梨149.4149.0-0.4
静岡148.8148.6-0.2
愛知145.0145.50.5
岐阜148.3148.40.1
三重147.1147.10.0
富山150.9150.6-0.3
石川147.8147.5-0.3
福井148.1148.60.5
滋賀148.9149.00.1
京都149.8149.80.0
奈良145.0145.10.1
大阪148.1148.20.1
兵庫144.9144.7-0.2
和歌山146.3145.8-0.5
鳥取153.1152.5-0.6
島根150.1149.6-0.5
岡山145.4145.60.2
広島149.5150.00.5
山口148.3147.0-1.3
徳島141.8141.90.1
香川146.5146.70.2
愛媛147.3147.1-0.2
高知152.9152.90.0
福岡145.2145.90.7
佐賀148.9149.20.3
長崎157.5157.70.2
熊本145.5145.2-0.3
大分151.1151.0-0.1
宮崎150.7150.80.1
鹿児島158.3158.40.1
沖縄153.9153.8-0.1
全国148.5148.4-0.1