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兼松系、インドネシアでトラック脱炭素化支援実証

2021年12月21日 (火)

国際データ・テック(東京都大田区)は21日、親会社である兼松と連携し、インドネシア国営石油大手Pertamina Patra Njaga(プルタミナ・パトラ・ニアガ)との共同実証に合意し、運送トラックの燃費改善による脱炭素化と物流効率改善への支援実証を開始したと発表した。

このプロジェクトは、環境省「コ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業」の一環として実施。プルタミナは、LPG(液化石油ガス)スキッドタンク車両にデータ・テック製インドネシア版セーフティーレコーダー(ISR)を装着することで、事業運営上のリスクである車両の安全配慮や運行管理の効率化が可能となる。

端末はジャカルタと西ジャワ、中部ジャワ、東ジャワの各地域の車両に5年間取り付けられる。計130個のISRが毎日の車両データを収集し、運転効率の改善指導につなげる。

車両挙動解析技術に強みを持つデータ・テック製端末は、車両の位置・状態を監視し、危険挙動履歴を確認して、運転の安全性について独自ロジックを用いて分析する。国内では事故率を最大50%削減するとともに燃料消費率も最大10%向上させるなど、日常のメンテナンスコストを削減。交通事情や道路環境の異なるインドネシアをはじめとした海外においても、データ・テックの技術を兼松グループのネットワークを用いて拡販していくことを目指す。

▲LPGスキッドタンク車両前全体写真(出所:データ・テック)

兼松グループは中期ビジョンの重点施策として「グループを挙げたDX推進」「SDGs達成に向け、環境、社会、安全をテーマとする事業分野での投資を推進」を掲げる。データ・テックと兼松は、質の高い環境技術・製品のカスタマイズ・普及を通じて脱炭素社会を構築し、交通事故のない社会と世界のCO2排出削減に貢献していく。