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LNG燃料タンク製造の脱炭素化、2社の事業採択

2022年3月9日 (水)

(イメージ)

行政・団体国土交通省と環境省は8日、ことし1月から2月にかけて公募していたLNG(液化天然ガス)燃料タンク内製化支援事業について、造船専業メーカーの今治造船(香川県丸亀市)と、船舶部品の設計製造などを手がける新来島サノヤス造船(岡山県倉敷市)の事業2件を採択したと発表した。LNG燃料タンクの製造時、溶接や防熱といった加工作業で生じる二酸化炭素の排出を抑制するため、新たな製造工程の確立に向けて設備投資に必要な経費を最大で半分まで支援する。

今治造船はタンクの曲げ・溶接加工、新来島サノヤス造船は防熱施工工程における二酸化炭素の排出削減に有効な製造プロセスの構築に取り組む。外部の学識経験者らでつくる審査委員会が審査し、このほど採択を決めた。

同事業は、海事分野での脱炭素化を目指し、ガス燃料船の主要な構成部品である燃料タンクを効率的に供給し、カーボンニュートラルなガス燃料船の普及を後押しするのが狙い。

LNG燃料タンクの製造工程では、素材に対してマイナス160度以下の超低温に耐えられるようにする各種加工を施す。このため、従来の重油の燃料タンクの製造工程と異なり、二酸化炭素の排出を抑えた製造プロセスが求められる。