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5月の運輸・通信業の倒産は31件、TDB調べ

2022年6月9日 (木)

調査・データ帝国データバンク(TDB)が9日発表したことし5月の企業倒産件数(負債1000万円以上)によると、運輸・通信業の倒産件数は31件と、前年同月より9件(40.9%)増えた。全業種の倒産件数は517件で、56件(12.1%)の増加だった。前年同月比増加は2021年5月以来1年ぶりだが、実質的には1年10か月ぶりとなるという。

▲全業種の倒産件数・負債総額の推移(出所:帝国データバンク)

運輸・通信業では、トラック輸送など道路貨物運送の倒産が19件(前年同期は13件)と増加が目立った。

全業種でみると、前年同月比増加は2021年5月以来1年ぶり。ただし、前年同月は緊急事態宣言で法的整理が滞留した20年5月からの反動増となったことが要因で、これを除くと実質的に20年7月以来1年10か月ぶりとなる。新型コロナウイルス感染拡大に関連した支援策などによって、倒産は抑制されてきたが、今月で増加に転じた。

「不況型倒産」の合計は396件(14.1%増)と、3か月ぶりに増加となった。負債5000万円未満の倒産は292件、構成比は56.5%を占める。人手不足倒産は8件(60.0%増)で、3か月ぶりの増加。コロナ融資後の倒産は41件発生し、集計開始後1年11か月で300件を突破した。

負債総額は785億4000万円と、前年同月に負債1000億円を超える大型倒産が発生した影響もあり、前年同月比で52.8%の大幅減となった。