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ZMPとENEOS、共同でロボット宅配サービス開始

2022年7月22日 (金)

サービス・商品ZMP(東京都文京区)は21日、無人宅配ロボット「デリロ」を活用したデリバリーサービスを開始すると発表した。2020年12月に協業を開始したENEOSホールディングス(HD)と共同で、東京都中央区の月島・勝どき地区におけるデリロによる無人宅配サービスをことし10月以降、段階的に開始する予定だ。ロボットが人間と共生を図りながら宅配サービスを展開する、まさに将来の実用化を明確に意識したDX(デジタルトランスフォーメーション)施策として、業界を超えた注目を集めそうだ。

(出所:ZMP)

ZMPとENEOSHDは協業を契機として、デリロをENEOSのサービスステーションなどに配備。食料品や日用品など異なる店舗の商品を同時に一般消費者へ配送できる独自のデリバリーインフラの構築を目指して、21年2月とことし2月に同地区で実証実験を行った。

今回のデリロによるサービスについては、過去2度の実証実験の結果を踏まえてサービス仕様やオペレーションの改善を行いながら、持続的に利用できるサービスを目指す。第1段階として、22年度末まで継続的に運用しながら、サービスのビジネスとしての持続可能性の検証や他地区への展開、さらに多様なビジネスモデルへの導入方法などを模索していく。

デリロは、歩く程度の速度で走行する自動運転歩行速ロボットとして、歩行速モビリティー「RakuRo」(ラクロ)、無人警備・消毒ロボット「PATORO」(パトロ)と同様に、豊かな表情と声のコミュニケーションにより人間との共生を目指して開発した。

複数のカメラやレーザーセンサーを利用して周囲の通行人を検出することにより自動で障害物を回避したり手前で安全に停止したりする機能を有するほか、声で存在を知らせたり道を譲ってもらうよう依頼したりしながら、周囲の人が心地よく共生でき安全に走行する設計としているのが特徴だ。宅配サービスへの導入を実現するため、自律移動が可能なロボット、ユーザー用・店舗用アプリ、ITサービスをパッケージ化して提供する。