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北陸道で土砂流入による通行止め、迂回に荷主理解

2022年8月8日 (月)

国内8月上旬の大雨の影響により、北陸自動車道上下線で土砂災害が発生し、通行止めとなった。上り線(米原方面)は敦賀トンネル坑口付近で1000立方メートル、下り線(金沢・新潟方面)は2万立方メートルの大規模な土砂流入があり、すべての土砂を搬出するには大型ダンプトラック4200台が必要になるとみられる。上り線は今週中にも応急対策が完了し、通行が再開される見通しだが、下り線は現時点で復旧が見通せない状況だ。


▲北陸道の土砂流入の様子(出所:NEXCO中日本金沢支社)

「1日に50台程度の迂回(うかい)が発生し、走行距離が大幅に延びる運行も少なくない。荷主の理解が欠かせない」

幹線輸送を柱とするフジトランスポートの松岡弘晃社長は、今回の土砂災害で毎日50台程度が東海北陸道や一般道路への迂回を余儀なくされている状況を説明する。ただでさえ、夏場で車両確保が繁忙となっている時期だけに、再開が見通せない主要幹線の通行止めが運行管理の現場に及ぼすダメージは大きい。

迂回に伴う運行コストの上昇も見込まれるが「すでに各拠点で荷主との交渉に入っている。自然災害によるものなので『それは仕方ないね』と、おおむね協力的な反応だと聞いている」(松岡社長)と明かし、ルート変更に伴うコスト増を運賃に転嫁する運送会社側からの求めに、多くの荷主が理解を示しているようだ。

北陸地方では北陸道のほかに一般国道8号線でも通行止めが続いている。これらの復旧作業は長期化が見込まれており、NEXCO(ネクスコ)中日本では、敦賀・今庄間の利用予定者に対して東海北陸自動車道の利用を呼びかけた。

<高速道路・国道通行止め状況>
8日12時現在】【5日18時現在】【5日10時現在】【4日17時現在】【4日12時現在

<鉄道・宅配遅延状況>
8日17時時点】【8日12時現在】【5日18時現在】【5日11時現在】【4日17時現在】【4日14時現在

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