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液化バイオメタンで脱炭素検証、エア・ウォーター

2022年10月19日 (水)

▲LBMセンター工場(出所:エア・ウォーター)

荷主エア・ウォーターは18日、家畜ふん尿由来のバイオガスに含まれるメタンを「液化バイオメタン」(LBM)に加工するセンター工場を建設し、13日に初めてLBMを出荷したと発表した。出荷先は、よつ葉乳業十勝主管工場(北海道音更町)で、LNG(液化天然ガス)の代替燃料として利用する実証試験を行う。既存LNGのサプライチェーン(SC)の脱炭素化に向け、バイオガスを活用したモデル構築に取り組む。

発表によると、一連の取り組みは日本で初めて。環境省が採択する「令和3・4年度地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」で優先テーマとなっている。SC全体の温室効果ガス削減とともに、家畜ふん尿に起因する臭気問題などの解消にも寄与していく方針。

▲サプライチェーンモデル(クリックで拡大)

試験ではLBMの品質を検証するほか、温室効果ガス削減効果も調べる。試算ではセンター工場で1年間に製造するLBM全量(360トン)が、すべてLNGの代替として消費された場合、SC全体でのCO2排出量は年間7740トン、温室効果ガスは60%以上いずれも削減されるとしている。

純度99%以上のメタン製造が可能になったことから、再生可能エネルギーであるバイオガス由来のLBMを初出荷した。LBMは一般的なLNGの90%程度の熱量を有する。酪農が盛んな地域の未利用資源である家畜ふん尿が原料になるため、持続可能な国産エネルギーとしても注目される。

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LOGISTICS TODAY編集部
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