ロジスティクス川崎汽船は19日、ノルウェーのNorthern Lights(ノーザン・ライツ)と、7500立法メートルの液化CO2船2隻の裸用船契約と定期用船契約を締結したと発表した。新造船は2024年に引き渡され、世界初の本格的な二酸化炭素回収貯留 (CCS)プロジェクトに従事する。

▲液化CO2船のイメージ(出所:川崎汽船)
ノーザン・ライツは、ノルウェーのEquinor(エクイノール)やイギリスのShell(シェル)、フランスのTotalEnergies(トタルエナジーズ)といったエネルギー企業が3分の1ずつ出資する合弁会社。CO2を船舶でノルウェー西部の受入基地に輸送し、パイプラインで海底2600メートルの貯留層に圧入するためのインフラを開発している。現在、関連施設を建設中で、運用開始は24年の予定だ。ノーザン・ライツは北海に貯留ライセンスを持ち、欧州中のCO2排出者に液化CO2船を用いた輸送サービスを提供している。輸送や貯留能力は今後の拡大が見込まれている。
川崎汽船の発表によると、今回の用船契約は同社の英国子会社を通じて行われた。同子会社が船を管理し、欧州の複数のCO2回収施設からノルウェーにあるノーザン・ライツのCO2受入基地まで液化CO2を輸送する。川崎汽船には、これまで多様な液化ガス船の建造、運航実績があり、安全運航とカーゴオペレーションのノウハウも持っている。CCSという新たな事業領域で、安全で信頼性の高い液化CO2輸送に貢献していくとしている。使われる船はDNV船級で、ノルウェー船籍で建造され、主にノルウェー船員により運航される予定だ。
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