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8月の値上げ1010品目で前年比1.5倍に

2025年7月31日 (木)

調査・データ帝国データバンク(TDB)は31日、今年8月の食品価格の値上げは1010品目で、前年同月の661品目の1.5倍になるとのレポートを発表した。1月以降8か月連続で前年同月を上回っている。また、10月の食品値上げ予定品目数は今年4月以来、3000品目を超える見込みとなっている。

主要な食品メーカー195社の家庭用を中心とした飲食料品の集計で、値上げ1回あたりの値上げ率の平均は11%となった。単月の値上げ品目数としては3か月連続で1000品目を超えた。8か月連続で前年同月を上回るのは、22年の統計開始以降で最長となる。

食品分野別では、だし製品やポン酢、たれ製品を中心とした「調味料」が470品目で最多となった。「乳製品」は281品目で、加工向け生乳取引価格の引き上げによる影響を受けて、牛乳やチーズ、ヨーグルト製品など幅広い品目で一斉に値上げとなった。「加工食品」は109品目で、冷凍食品のほか包装餅などが値上げとなる。

今年1月からの累計では、11月までの公表分の合計で1万9416品目となった。既に前年の通年実績1万2520品目を55.1%上回っている。1回当たりの平均値上げ率は15%と、前年の17%をやや下回る。

食品分野別では「調味料」が6140品目で最も多く、前年の1715品目の3.5倍と大幅に増加した。「酒類・飲料」も4656品目で、清涼飲料水のほか、ビール、清酒、焼酎、ワインなど広範囲で値上げとなった。「加工食品」は4285品目で、冷凍食品やパックごはん、海苔などの値上げが目立つ。

値上げ要因は、原材料の価格高騰に加え、光熱費の上昇による生産コスト増、人手不足による労務費の上昇、物流費の上昇などが複合的に重なっている。

今後は10月に3000品目を超える値上げが予定され、2023年以来2年ぶりに年間2万品目台に到達するのは確実とみられる。今後の動向次第では22年の2万5768品目の水準に並ぶ可能性もある。

同社は「一部商品や食品分野では、内容量の減量などによる価格据え置きより、本体価格を引き上げる動きが目立つ。円安による輸入コストの上振れや人手不足での人件費の増加などが続くとみられるなか、企業の間では恒常的なコスト増を見越した値上げ戦略へ移行する動きもみられ、値上げは長期にわたり継続する可能性が高い」としている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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