川汽など3社、安全離着岸支援システムを共同開発

ロジスティクス川崎汽船と川崎近海汽船、川崎重工業は5日、湾内操船から離着岸操船、係船作業、係船管理への対応を一気通貫で支援する世界初となる「安全離着岸支援システム」の実用化に向けた研究開発を3社共同で行う、と発表した。2025年春までに確立を目指す。

川崎汽船と川崎近海汽船の両社が有する豊富な操船ノウハウと、川崎重工業が船用機械事業で培ってきた推進機システムインテグレーション技術などを融合。港湾内での離着岸操船や係船作業の課題解決とさらなる安全性の確立と省人化の両立を目指す。

発表によると、港湾内での離着岸作業は、操船技術に精通したベテラン乗組員が担っているが、船舶の大型化による操船の高度化や船員の人材不足を背景に、時代に即した安全管理の向上が求められている。

実用化を目指すシステムは、AI（人工知能）など最新技術で操船社をアシストし、省スキル化することで離着岸作業の課題解消を図るもの。川崎近海汽船が運航する内航船を活用して研究開発を進める。

湾内操船は、高度な船体運動予測モデルと精密な船位測定、距離計測の最新センシング技術を活用。操船者への支援を目的にした将来の進路や速力、停船位置といった高精度な船体運動予測情報を提供。離着岸操船では船体運動予測情報を付加し、変化する気象や海の状況変化に合わせた船速や船体姿勢を最適に自動制御するといった機能を実装する。

▲安全離着岸支援システムの概要（クリックで拡大、出所：川崎汽船）

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LOGISTICS TODAY編集部
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