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オルビス倉庫のAMRに「TERAOKA」計量技術採用

2023年3月10日 (金)

サービス・商品ポーラ・オルビスグループの化粧品会社、オルビス(東京都品川区)が先に自社物流センターに多数のAMR(自律走行搬送ロボット)によるピッキングシステムを導入したと発表していたが、このシステムではAMRに搭載されたTERAOKA(寺岡精工、東京都大田区)製の「計量器内蔵ピッキングカート」が省人化と効率化に大きく貢献している。TERAOKAも9日に計量器内蔵カートの採用について発表し、「カートに搭載した計量器で重量検品を行う本カートの本格導入は、他に類を見ない取り組みである」と先進性を強調している。

▲「計量器内蔵ピッキングカート」を搭載したAMR(出所:寺岡精工)

オルビスがことし2月に東日本流通センター(埼玉県加須市)の出荷ラインに導入したピッキングシステムでは、16台ものAMRが庫内の商品保管棚の間を最適ルートで移動し、ゾーンごとに配置された作業者がピッキングした商品を集め、発送ステーションまで自動で運ぶ。一度に4拠点分の出荷オーダーを処理できる。

TERAOKAの発表によると、このピッキングシステムには同社の計量器内蔵ピッキングカートが使われている。このカートは、ピッキングした商品を入れるコンテナ下に計量器を内蔵し、商品重量とコンテナ内の重量を照合することで数量チェックを行う(重量検品機能)。ピッキングされた商品をコンテナに入れると同時に重量検品を行う。ピッキング精度が向上し、作業ミスを防止。後工程での検品作業が不要となることに加え、1台で1~8の複数オーダーに対応できる。オルビス倉庫への導入では、最大4オーダー同時作業が可能な「4マルチカート」の車輪部を取り除き、AMR上に搭載した。

「秤」(はかり)を祖業とする計量器メーカーのTERAOKAは、1925年の創業以来培った計量技術を物流DX(デジタルトランスフォーメーション)に応用し、先進機器を開発することで物流課題を解決している。同社はオルビス倉庫への自社製品採用について「ピッキングと検品を同時に処理し、作業負荷軽減と高い出荷精度を実現した」と自己評価している。

オルビスが導入したAMRによるピッキングシステムは、物流企業の流通サービス(同県草加市)とマテリアルハンドリング企業の椿本マシナリー(大阪市西区)が企画し、AMRは中国系のフォワードエックス(日本本社・東京都中央区)製を採用した。

重量計搭載AMR16台導入し業務効率化、オルビス

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