ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

「ピッキング×電子棚札」など新技術を実演で訴求

関西物流展で卓越した問題解決力を訴求、寺岡精工

2023年3月28日 (火)

話題大阪市住之江区のインテックス大阪で4月12日から3日間開催される「第4回関西物流展」。関西圏をはじめ西日本に拠点を置く企業を中心に、今回も多くの企業・団体が参加。「新しい生活様式」の時代を見据えた物流のあり方を訴求する展示ブースが並び、来場者の抱える様々な課題の抽出・解決を図る好機となる。

創業以来培ってきた秤(はかり)の開発をベースに、物流業界へ独創的な機器やシステムを展開して注目を集める寺岡精工(東京都大田区)。今回の関西物流展では、多様な物流現場に対応した最新のピッキングシステムをはじめ、初公開・初出展となる製品群を披露する。そのテーマは「“ハカル”からはじまる物流DX」だ。

カートと電子棚札のコラボが生み出す「新発想」のピッキング効率化

寺岡精工が今回の出展ブースで提案する最大の目玉、それが、ネットスーパー向けのピッキングカート×電子棚札(ESL)連携ソリューション「InfoTag連動ピッキングカート」だ。

ESLは、商品陳列棚に設置する価格表示札だ。スーパーマーケットやドラッグストアなどの店頭では紙製の値段表示に代わって、近年はESLの導入が進んでおり、従業員の作業負担軽減に一役買っている。このESLを製造する主力メーカーの1社が、寺岡精工なのだ。

▲「InfoTag連動ピッキングカート」は、個体ごとに重量が異なる野菜・食肉・魚などの不定貫商品にも対応している。

「このESLを、商品のピッキング業務の効率化につなげることはできないか。そこで、同じく自社開発のピッキングカートを組み合わせたソリューションを発案したのです」(ロジスティクスソリューション事業部の石山眞二郎・事業部長)

▲電子棚札「InfoTag」の左上に搭載されているLEDが点滅する仕様となっている

石山氏をはじめとする開発メンバーは、EC(電子商取引)サービスの急速な普及で繁忙を極めるネットスーパーにおけるピッキング業務に着目。ESLと連動したピッキングカートにてオーダーをセレクト・ピッキング開始すると、商品の陳列棚に設置されたESLの左上部に搭載するLED(発光ダイオード)が点滅し、ピッキングすべき商品を示す。オーダーに応じて作業者が商品を投入することで、ピッキングが完了するというわけだ。

「ネットスーパー向けに開発した『InfoTag連動ピッキングカート』システムを、物流センターにも導入できないか。それが今後の開発テーマです」(石山氏)。今回の関西物流展は、「ピッキングカート×ESL」の機能を物流業界に広く訴求する絶好の舞台になりそうだ。

寺岡精工のピッキングシステム

小口仕分けのミスをなくす「重量検品アソートシステム」

こうしたピッキング関連技術のほかにも、見どころを用意する寺岡精工。続いての目玉が、重量減算式カートとシャッターアソートシステム(SAS)を連携させることにより、「種まき方式」のピッキング作業を効率化するシステムだ。

商品をオーダー別に仕分ける作業を支援する機能を持つアソートシステム。物流倉庫における重要なプロセスの一つである、小口仕分け業務を素早く正確に行うために欠かせないシステムだ。物流現場では、仕分けする商品をハンディーターミナルなどでシステムに認識させると、棚に取り付けたデジタル表示器に指示数が反映される「デジタルアソートシステム」(DAS)が導入されてきた。

▲寺岡精工ロジスティクスソリューション事業部長の石山眞二郎氏

ところが、DASには解決すべき問題があった。商品を投入する間口や数を誤るミスに対応できないことだった。それを解決するアイデアとしてSASを編み出したのが、寺岡精工の石山氏ら開発チームだった。

「システムの指示通りに商品を投入したら『減算』していくことで、数の誤りを防ぎます。さらに、商品を入れる間口のシャッターだけが開くため、誤投入もありません」(石山氏)。2022年9月の「国際物流総合展2022」で来場者に衝撃を与えてから、はや半年。関西物流展でも改めて、その高機能ぶりを訴求する。

さらにカウンティングスケールの新モデルも登場

▲「DC-450」で、製造・物流現場における計数・在庫管理作業の効率化を支援する

寺岡精工は、さらに多彩なソリューションを展開。2023年4月リリース予定の高機能カウンティングスケールの新モデル「DC-450」は、スケール本体と表示部を分離して、さまざまな作業やシーンで活用できる点が特徴だ。「計数精度や作業スピードを向上しただけでなく、設置箇所や操作性の自由度をさらに高めたことで、より幅広いシーンで活用できる仕様としました」(石山氏)

倉庫現場における省力化を支援する取り組みも訴求。オートラベラーシステム側面貼りタイプ「GPL-100」は、段ボールやコンテナ、缶容器など様々な荷物の側面に最大印字幅115ミリまでのラベルを貼り付けることができる。ラベルの手貼りによる人手不足や貼り間違いなどを防ぐとともに、作業の省力化にも貢献する。

高い技術力に裏付けられた独自のソリューションを提案することで、社会に不可欠なインフラである物流の効率化・最適化を支援する寺岡精工。「物流の2024年問題」をはじめとする構造的な問題が山積する物流現場を変えるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みに、秤の開発を起源とするユニークな開発技術で挑む。デモンストレーションを主体としたブースを展開する関西物流展は、こうした姿を業界に強く印象付ける機会になる。

製造・物流向け特設サイト
ピッキングカートソリューション動画

寺岡精工の出展概要
会期:2023年4月12日(水)〜14日(金)、10時〜17時(最終日は16時まで)
会場:インテックス大阪(大阪市住之江区南港北1-5-102)4号館と6号館A・B
ブース:6号館「A6-31」
来場方法:公式ウェブサイトでの「来場者事前登録」が必要(無料)
関西物流展特集トップページ