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土砂崩落地域でドローン定期配送、目視外飛行も

2023年4月27日 (木)

▲区内を飛行する物流専用ドローンAirTruck(出所:エアロネクスト)

ロジスティクスドローン物流事業を手がけるエアロネクスト(東京都渋谷区)は27日、土砂崩落の影響が続く埼玉県秩父市中津川地内で、ことし1月から実施していたドローンによる物資の定期配送プロジェクトを3月末に完了したと発表した。無人地帯での目視外飛行を指す「レベル3」の運航にも成功し、過疎地域における買い物弱者や医療弱者に向けた輸送手段、有事の際の被災地への輸送手段としての「可能性を示した」としている。

このプロジェクトは、エアロネクストのほか秩父市、ゼンリン、KDDI、KDDIスマートドローン、コープみらい、ちちぶ観光機構、ウエルシア薬局などが参加。定期配送は1月26日から3月30日まで、エアロネクストが開発した物流専用ドローン「エアートラック」を使い、毎週木曜日に往復5.6キロのルートを物資配送した。通信面は衛星ブロードバンド「スターリンク」を活用、KDDIスマートドローン(東京都港区)の運航管理システムと組み合わせ、遠隔制御による飛行、離発着、荷下ろしなどの実運航をNEXT DELIVERY(ネクスト・デリバリー、山梨県小菅村)が担った。期間中の28フライトで、総重量100キロの物資を配送した。

運航面では3月初旬から、運航レベルを無人地帯での目視内飛行を指すレベル2からレベル3での運航に切り替えた。これにより、着陸時に補助役を担うドローン運航関係者を伴わない実質的な無人化に成功し、「ドローン配送における省人化の可能性を確認できた」としている。

定期配送のフローとしては、あらかじめ住民が注文した商品をコープみらいやウエルシアなどがピックし、道の駅までトラック配送する。ちちぶ観光機構が注文品を個人ボックスに箱詰めし、ドローンで離陸地点まで配送。ドローンで中津川地内の区長まで商品を届け、区長が商品を各世帯まで配送する。

▲配送一連の流れ(クリックして拡大)

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LOGISTICS TODAY編集部
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