調査・データ神戸税関は20日、今月のトピックスとしてポップコーンの輸入について発表した。
ポップコーンの輸入は、 神戸港で数量・金額ともに2年連続全国シェア1位を獲得。23年の神戸港のポップコーンの輸入は数量で671トン、金額で2億9800万円となり、神戸港における輸入数量および価格は過去最高だった。
輸入数量は、神戸港では前年比12.9%増、金額は同29.7%増。全国でも数量は12.8%増、金額は28.8%増となり、神戸港・全国ともに3年連続で増加した。全国における神戸港の輸入シェアは金額で46.4%、数量で49%を占め、全国1位。過去10年間の輸入実績をみると、神戸港は14年から23年にかけて数量で2.9倍、金額で3.7倍となり、全国では数量で1.6倍、金額で2.1倍と大幅に増加している。神戸港への輸入が多い理由として、西日本向けの物流倉庫が神戸近郊にあること、輸出国からの船便の都合が良いことなどが挙げられるという。
輸入元については、ことし1-7月期の神戸港へは、アメリカ、ブルガリア、ハンガリーの3国から輸入。全国ではアメリカ、ブルガリア、ハンガリー、フランス、オーストリアの5か国からの輸入実績があった。EU(欧州連合)からの輸入は、中東情勢悪化によりスエズ運河ルートからアフリカの喜望峰回りのルートとなり、スエズ運河ルートより2-4週間ほど到着が遅れるため、それを見越した発注が行われているという。また、ロシアのウクライナ侵攻に伴い、ヨーロッパ諸国では原料や燃料費の高騰などのインフレにより価格が上昇している。
ここ数年の輸入増加要因としては、サブスクリプションサービスの普及により自宅で映画鑑賞やスポーツ観戦を楽しむ人が増えたこと、コロナ禍により海外への渡航が制限される中で外国産食品の売り上げが上がったこと、海外は日本よりインフレが激しく仕入れ単価が年々増加していること、日本と主要な輸出国との間に新たにEPAが結ばれ関税が安くなったことなどが挙げられた。
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