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沖電気工業、超小型の車々間通信装置を開発

2010年11月29日 (月)

サービス・商品車載イメージ図(出典:沖電気工業)沖電気工業は29日、車両間や車両と歩行者間の直接通信を実現する、超小型サイズの車々間通信装置(簡易小型IVCユニット)を開発した、と発表した。

 

車々間通信に使用するアンテナ、LED・ブザーによる簡易表示、GPSモジュール、加速度センサーなど、外付けで装備していた部品を装置へ内蔵し、従来品の約11分の1の大きさに小型化した。これにより、車両のインストルメントパネル上部やフロントガラスなどへの搭載を想定した検証も可能となり、同社では「車々間通信の実用化に向け大きく寄与する」と期待している。

 

今回開発した「簡易小型IVCユニット」は、同社が開発していた「安全携帯アタッチメント」のハードウェア技術をさらに発展させ、車載機へ適用したもので、従来の5.8ギガ・ヘルツ帯車々間通信装置の約11分の1の容積となる50ミリメートル×57ミリメートル×26ミリメートルの装置サイズを実現した。

 

また、これまではケーブルで外部接続していた車々間通信用アンテナ、LEDやブザーなどのサービス提供用表示装置、GPS受信器、アンテナ、加速度センサとジャイロセンサも内蔵したため、外部接続機器を必要とせず、車両への搭載方法もより簡単に実現できるようになった。インストルメントパネル上部、フロントガラスなどへの設置を想定している。

 
簡易小型IVCユニットの利用により、内蔵のGPSからの位置情報を車々間通信機能により周辺車両へ通知するとともに、周辺車両の位置情報を取得すること、車両相互の位置関係により衝突事故発生の可能性を検出した場合に、事前に注意喚起を行うことが可能になる。

 

同社は今後、通信性能をさらに向上させ、システム構築の技術開発を進めるとともに、安全支援アプリケーションだけでなく、快適走行支援や環境効率走行支援への適用検討も進める。またUHF帯の車々間通信機能の実装やIEEE802.11pへの拡張開発も計画している。