ロジスティクス自動運転システムの開発およびレベル4自動運転トラックによる幹線輸送サービス事業を手がけるT2(東京都千代田区)は30日、PALTAC、大王製紙と共同で、自動運転トラックを用いた幹線輸送の実証実験を、7月3日から関東-関西間の高速道路一部区間で開始したと発表した。
実証実験では、化粧品・日用品卸売業最大手のPALTACと、エリエールブランドのトイレットペーパーなどの日用品を生産・販売する大王製紙が協力。両社は輸送効率化のため、発注タイミングの調整、積載率向上のための発注数量の最適化、運行スケジュールに合わせた入庫時間を調整する。2024年問題を背景とした将来のトラックドライバー不足の深刻化に対応し、長距離輸送の効率化を目指す。

▲貨物輸送のルート(出所:T2)
レベル4自動運転トラックによる幹線輸送の本格開始に先立ち、T2が開発したレベル2自動運転トラックを使用して、関東・関西それぞれに所在する大王製紙の物流センターとPALTACの大型物流センター間で貨物輸送し、有効性を検証する。往路は大王製紙厚木DC(神奈川県)からPALTAC RDC堺(大阪府)へ、復路は大王製紙西淀川DC(大阪府)からPALTAC RDC関東(埼玉県)への輸送となる。

▲大王製紙のエリエール製品を積んだT2トラック(出所:T2)
検証内容は貨物積載時の自動運転における走行ルートと走行リードタイムの検証、想定オペレーションパターンとスケジュールの有効性検証、および輸送品質の確認。すべての実証実験はドライバーが乗車した状態でレベル2相当の自動運転で実施する。この取り組みでは、PALTACが大王製紙からの商品受け入れを担当し、大王製紙がPALTACへ商品を販売し、T2が実験用車両を提供する。

▲PALTAC RDC関東 とT2トラック(出所:T2)
3社は今回の実証結果に基づき、課題抽出とオペレーションを確認し、今後の自動運転実用化に向けて取り組みを進める。今回の連携を通じて、持続可能な物流体制の構築を目指すとしている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。