ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

損保ジャパン、輸送時食品ロス防止に新技術を実証

2025年3月27日 (木)

調査・データ損害保険ジャパン(損保ジャパン)とSOMPOリスクマネジメントは26日、食品ロス削減につながる損害防止サービスの開発に向けて、荷物の積み込みや運び出し作業などの際のチェックを標準化するアプリの実証実験を開始したと発表した。

損保ジャパンは2019年度に、食品輸送中の事故で市場価値がなくなった食品を寄贈する際の費用を補償する「食品ロス削減に寄与する費用保険」を業界で初めて発売。食品ロスの削減に取り組んでいる。

こうした取り組みを強化するため、物流業界向けシステム開発のシンフォニー クリエイティブ ソリューションズ(シンガポール)と実証実験を行うことにした。シンフォニーは日本郵船やオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)などが出資するベンチャー企業で、スマートフォンで撮影した現場での点検写真を共有できるアプリ「CargoNote」を開発、運用している。

実証実験では、荷主や運送事業者などにCargoNoteを提供し、コンテナへの積み込みや運び出しをする際のチェックに使用してもらう。それによってコンテナの破損やコンテナ内の過積載を誰でもチェックできるようにして、水濡れや解凍による損害を未然に防ぐ。また、各工程で写真を撮影し、情報を共有することで、損保ジャパンが事故の削減に向けて具体的なアドバイスができるようになるほか、事故が起きた際の責任の明確化も容易になる。

特に輸入貨物の場合、輸送途中の荷物のチェック方法が標準化されておらず、徹底もされていないことから、事故の削減やチェック態勢の改善が難しかった。しかし、アプリの活用で、チェックが徹底され、食品ロスの削減も可能になるとしている。

損害保険ジャパンとSOMPOリスクマネジメントは実証実験の結果を検証したうえで、今年度中に損害防止サービスを開始するとしている。また、シンフォニーと連携し、CargoNoteの他業種での活用も予定している。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com