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食品ロス削減へ、海コン輸送・作業の標準化実証

2025年4月23日 (水)

調査・データ日本郵船は23日、関連会社で海運・物流のITソリューション開発企業のシンフォニークリエーティブソリューションズ(SCS、シンガポール)が、損害保険ジャパン、SOMPOリスクマネジメントと協働し、食品ロス削減のための損害防止サービス開発に向けた実証実験を開始したと発表した。SCSが開発したITソリューション「CargoNote」(カーゴノート)を活用して、コンテナへの食品の荷詰め作業を標準化する。

実証実験ではSOMPOリスクマネジメントが過去の保険金支払いデータに基づき、事故削減に向けた最適なワークフローをCargoNoteに設定する。コンテナ輸送での食品ロスはコンテナ自体の不備などのハード面や、積み込み作業時の手違いなどのソフト面に起因する。荷主はこのワークフローに従って積み降ろしを実施し、食品ロスの防止と物流業務の効率化を実現する。

CargoNoteは物流現場でのコミュニケーションを円滑にし、業務の標準化と効率化を実現するチャット機能および通知機能を搭載している。さらに、各作業の進ちょく状況をリアルタイムで把握し、効率的な業務遂行をサポートするタスク管理機能も備えている。

▲「CargoNote」活用のイメージ(クリックで拡大、出所:日本郵船)

荷主はCargoNote上の写真レポートを活用することで、輸送中の食品ロスの原因を明確化し、再発防止に向けた協議を効果的に進めることができる。

損害保険ジャパンとSOMPOリスクマネジメントは、本実証実験の成果を基に2025年度中に食品ロス削減に寄与する損害防止サービスの展開を予定している。さらに今後は食品以外の業種への拡大も視野に入れている。

国連環境計画の報告によると、22年の世界の食品廃棄量は10億5000万トンに達し、食品生産全体の19%を占めた。日本国内の22年度の食品ロス量は472万トン(前年度比51万トン減)で、家庭系と事業系が各236万トンを占めた。

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LOGISTICS TODAY編集部
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